「ビッグモーター」4県で29台「展示車」大量盗難のミステリー 社内で囁かれる“犯人像”とその意外な“動機”とは

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「生活が苦しい…」

「4月下旬にも伊藤忠の出資による新会社が設立される予定ですが、社員が皆、期待に胸を膨らませているかといえば、そんなことはない。特にこれまで年収1000万や2000万円を稼いできたトップクラスの営業マンらは、さすがに今後は売れば売るだけ収入に跳ね返る“大盤振る舞いの歩合給”が保証されるとは考えておらず、不安を隠さない者もいます」(同)

 ビッグモーターの社員の給与は基本給とマージン(歩合)で成り立ち、マージンの占める割合が大きいのが特徴だった。しかし社員の大量離職を防ぐため導入された「マージン補填」も昨年いっぱいで打ち切られ、子供や住宅ローンを抱えた営業マンのなかには「生活が苦しい」とコボす者も出てきているという。

「新会社に移行しても状況が改善する保証はなく、営業職のモチベーションとなっていた、かつてのような“旨味”が維持されるかも分からない。新たな船出を前に悶々とした思いを抱えている社員も少なくないのが現実です。実際、兼重体制の刷新によって『逆に先行きが見通せなくなった』として、3月に入ってから会社を辞めた営業マンもいます。まァ、辞める直前に有休を全部消化して、優雅に海外旅行へと出かけていましたが……」(同)

 ビッグモーターに社内から「内部犯行説」が出ている点などについて、事実確認と見解を求めたが、

「捜査中のため、回答を差し控えさせていただきます」

 との答えにとどまった。懸命の捜査が続く。

デイリー新潮編集部

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