「自分の意志はとりあえず横においておく」 横尾忠則が語る「受け身」の姿勢

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 若い頃からというか、すでに子供の頃から僕はあれがしたい、これがしたい、あれが欲しい、これが欲しい、あゝなりたい、というような欲求があまりない子供として育てられたような気がします。猫可愛がりに溺愛されたひとりっ子だったので兄弟と物を争うということもなかったせいか、養父母である両親は、こちらの欲求を先きに読んで、まるで手品のようにサッと与えてくれました。そんなわけで両親に従がっていれば、何も特別に欲しい物を求める必要がなかったのです。そうした受動的な生き方がいつの間にか僕の中で形成されてきたように思います。...

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