逮捕が相次いでも「私人逮捕系はやめません」と語る20代YouTuber2人組の言い分「お母さんからは怒られましたが…」

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最初に憧れていたのは「ヒカキンさん」

 もう1人の演者である「そうし」さんは、9月から加わったばかりの新メンバーである。4月までは地元の兵庫県・姫路で現場仕事をしていたが、YouTuberになることを夢見て上京。最初はエンタメ系チャンネルのカメラマンをやっていたが、澤田さんからスカウトされメンバーになった。

「ヒカキンさんみたいなYouTuberに憧れていたのですが、こっちの方が面白いかと思って。続けていくうちに、卑劣な盗撮犯が許せなくなりました」

 持ち上げるつもりはないが、2人とも受け答えがしっかりした礼儀正しい青年である。これに顔出しNGのカメラマンを加えた3名がフルメンバー。彼らは警察が私人逮捕系YouTuberの摘発に本腰を入れ出したというのに、「今後も続けます」と言うのである。

 まず聞いたのは、捕まるリスクについてどう考えているかである。澤田さんは捕まったYouTuberらと同じような容疑で捕まる可能性はないと言い切る。

「最初に捕まったコロアキさん(杉田一明容疑者)の容疑は名誉毀損でした。彼は事実を誤認したばかりでなく、モザイクをかけずに被害女性の顔を晒してしまった。でも、僕らは『怪しい』だけでは捕まえに行きません。1度怪しい動きを確認、2度目に近づき、間違いなくスカートに差し込んだことを現認し、さらにちゃんとカメラに証拠を抑えてから声がけしています。人権に配慮してすべての被疑者にモザイクもかけている。痴漢にも手を出しません。理由は冤罪があると思っているからです。盗撮犯専門のシンプルなコンテンツでやっていますから、コロアキさんに続いて逮捕されたガッツさん(今野蓮容疑者)のケースのように覚醒剤取引の仕込みをすることもありません」

「警察だけに任せていても盗撮犯は減らない」

 唯一懸念されるのが「暴行罪」に問われることだが、それは覚悟していると語る。実際、上述したように確保の瞬間は激しい修羅場になる。相手に怪我を負わせるリスクについてはどう考えているのか。

「そこはかなり気をつけてやっています。あの動画の場面でも倒れ込む時、僕は相手を支えながら自分から倒れ込み、怪我させないように意識して動いています」(澤田さん)

「ウソばかりついて逃げようとする盗撮犯についカッとなる時もあるのですが、僕も絶対に手だけは出さないよう心がけています」(そうしさん)

 2人とも格闘技経験者で体を鍛えているからか、安全な確保に自信を持っているようだ。では、犯罪撲滅は警察に任せるべき仕事で一般人が手を出すべきではない、という批判については?

「これはやり始めてから分かったのですが、私たちの活動は被害にあっている女性たちから本当に感謝されているのです。特に女子高生たちです。盗撮犯の中にはターゲットの個人情報を突き止め、撮った写真を『X女子高の誰々』という情報と合わせて販売する輩までいます。いま私たちに世間の風当たりがきついことはよく理解していますが、動画を見た9割の視聴者が高評価を押してくれています」(澤田さん)

「警察も人手が足らなくて見回り切れていない。だから実際、僕らの前で堂々と活動している盗撮犯が現れる」(そうしさん)

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