逮捕された「私人逮捕系YouTuber」のファンだった30代女性の後悔 「一緒に張り込みもしましたが、最後は私自身が晒されて生活を壊されました」

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徐々にでき始めた“溝”

 だが、活動の方針をめぐって杉田容疑者と徐々に距離ができ始めたという。

「コロアキにとっては目立つことが全て。活動の中身なんてどうでもいいんです。彼は10代の女の子に『頑張って』と声をかけてホッカイロや飲み物をプレゼントしていました。大人の対応として、それはさすがにおかしいと指摘すると、『この団体のリーダーは俺だ。なぜ歯向かう?』と彼は苛立っていました」

 その後、杉田容疑者が精を出すようになったチケット転売ヤーの私人逮捕活動にも複数回同行し、一緒に張り込みも経験。だが、彼の活動に反発する場面は増えるばかりだった。

「彼は他の私人逮捕系YouTuberの活動にくっついていくだけで、仕事が雑過ぎる。後先考えずモザイクをかけずに晒したりするのでトラブルも多いし、急にホストを始めたり、あっちこっち手を出して根気もない。『そんなふらふらした活動ではダメでしょう』と私が意見を言ううちに、どんどん疎まれるようになって……」

突然、いわれもなき嫌疑で“晒された”

 そして、知り合って5カ月ほどが経過した9月上旬、“事件”は起きた。

 A子さんが杉田容疑者とは別のYouTuberの活動を手伝いに行った時のこと。いきなり街中で誰かから肩を叩かれた。振り向くと4、5人の男性がカメラを回していて、中にいた杉田容疑者がこう言ってきた。

「お前、ネットストーカーしただろう」

 A子さんが杉田容疑者との間で交わしたLINE画像を偽造して評判を貶めようとしたという身に覚えのない嫌疑だった。A子さんがやってくるのを待ち構えていた杉田容疑者は、自身のYouTubeチャンネルのコンテンツにしようとカメラを回し出したのである。びっくりしたA子さんだったが、その場では気軽に考えていたという。

「全く身に覚えのない話でしたし、当時、コロアキもネタに窮していたので、私を利用して動画を1本捻り出したいのだと思いました。だから、彼には『出してもいいけどちゃんとモザイクかけてね』と言っていたんです。けれど……」

 杉田容疑者はモザイクなしでA子さんの素顔を晒し、動画を配信した。カメラの前で怯えるA子さんの顔は、瞬く間にネット空間で拡散された。それからA子さんの生活は一気に暗転した。

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