優勝の岡田監督、夫人が明かす秘話 「チームカラーの腕時計が必需品」「野球の意見を求められることも」

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 究極の目標である優勝を、あえて「アレ」と言い換えて戦った今シーズン。阪神タイガースは、見事18年ぶりのリーグ優勝を成し遂げた。就任1年目にして栄冠を手繰り寄せた12球団最年長の岡田彰布監督(65)は、いかにして若手中心のチームを導いていったのか。

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 岡田監督をはじめ阪神ファンや在阪メディアは、これまで「優勝」の二文字を封印、ひたすら隠語で代用してきた。かつて第1次阪神監督時代(2004~08)、「優勝」を口にして交流戦優勝を逃したことがあり、また選手に過度な重圧を与えないようにといった狙いもあるという。

「今季の12球団監督の中で、11月に66歳となる岡田監督は最年長。対して、選手は全員が平成生まれというチームでした」

 とは、スポーツ紙デスク。前回の優勝は05年。やはり岡田監督の第1次監督時代だったのだが、

「当時は金本、赤星、今岡らタイトルホルダーが主軸を固めていました。一方、今季は戦力を大幅アップさせたのではなく、若手中心といってもヤクルト・村上のような突出した選手がいるわけでもない。岡田監督自ら、手持ちの戦力を根気よく育ててきた成果が出たということです」

若手の力を引き出した「普通にやる」野球

 その勝負強さは数字にも表れており、

「優勝を決めた9月14日の巨人戦まで、1点差試合では25勝10敗、勝率.714と他球団を圧倒しています。また優勝決定日までのチーム打率は.247でリーグ3位、本塁打は71本で5位にもかかわらず、504得点、選んだ四球452はともにリーグトップ。攻撃が効率的に組み立てられている証です」

 監督がシーズン序盤から再三口にしてきた「普通にやる」野球が、経験の少ない若手の力を巧みに引き出したともいえよう。

「オリックス監督時代(2010~12)、最終年の9月には事実上の途中解任という憂き目に遭い、以来10年間、評論家として過ごしてきました。今シーズン、実戦のなかで選手の力を見極めながら臨機応変に『普通の野球』をアレンジできたのも、そうした経験があったからこそでしょう」

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