オリオールズ・藤浪晋太郎に変化が…「デリケートな投手」と評した日本的捕手、ラッチマンにも注目

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アメリカン・ジョークが得意(?)な指揮官

「昨年オフ、チームを去ったジョーダン・ライルズ(32=ロイヤルズ)が『ハイド監督のジョークに何度救われたことか』と話していました」(前出・同)

 ハイド監督は110敗後、選手のモチベーションを上げることの重要さを知ったという。監督室にこもることはなく、ロッカールームにやってきて明るく世間話もしているそうだ。では、気になるハイド監督のジョークだが、たとえば、ピンチに陥ったとき、選手に向かって、こう言うのだという。

「深呼吸しろ! みんな、深呼吸だ! 空気はタダだからたくさん吸え」

 藤浪がこうしたアメリカン・ジョークを理解できるかどうかは分からない。移籍後初登板となった21日、対戦チーム・レイズの地元記者たちに藤浪の印象を聞かれ、ハイド監督はこう答えている。

「初球を狙われたね(被本塁打)。でも、その後の投球は『Wow~!』だよ。100マイル(約161キロ)を超える直球だぜ。スプリットも『Wow~!』だった」

 と、明るく返していた。チーム再建を果たした昨季、「最優秀監督投票」で2位に選ばれている。米野球記者たちが認めた名将なのだ。

 また、藤浪自身もオリオールズの心象を質問され、「なんか、みんな明るいですね」と答えていたという。

 オリオールズは1901年に創設された伝統球団でもある。野球報道の辛さでも有名な東地区ということで、身構えていた部分もあったのかもしれない。マイナス思考に陥りがちだったが、「Positive thinking」にさせてくれそうだ。

「ここ1ヶ月、マウンドで雄叫びを上げたり、舌を出したり。ノーコン克服のため、いろいろとトライしているみたいで、いい方向に向かっているのでは」(現地記者)

 投手思いの正捕手と明るい監督のもと、藤浪はポストシーズンマッチのマウンドに上がるビッグチャンスも掴んだようである。

デイリー新潮編集部

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