「ガーシー」逮捕に岸田首相が思わずニンマリする裏事情

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なぜこのタイミングなのか

「日本には一生帰国しない」と豪語していたガーシー容疑者本人にとっては「青天の霹靂」で、天を仰ぐ展開だったのだろう。

 しかし、3月15日に参議院議員を除名され不逮捕特権を失った翌日には、警視庁が逮捕状を請求し、国際手配されるとともに、日本国のパスポートも失効していた。実家も家宅捜索され、TikTok等のアカウントは凍結、4月14日には共犯者の男性がUAEから帰国した直後に成田空港で逮捕されている。外堀は完全に埋まっていた。

 ではなぜ、このタイミングなのか。ガーシー容疑者を「国外追放」するドバイ側の準備が整ったのがたまたま6月4日の日曜日で、偶然だったのか。

「2018年11月にカルロス・ゴーン日産自動車会長(当時)が逮捕された時も、東京地検特捜部は朝日新聞に情報を“リーク”して、ビジネスジェットで羽田空港に降り立ったゴーンの逮捕劇の一部始終を報じさせたと言われています。

 世間の耳目を集めるための手段として、逮捕の具体的な日時や場所を検察や警察がメディア側に“リーク”することは、守秘義務違反の疑いがあるとはいえ、実際にはしばしば行われます」(同)

岸田首相絡みの不祥事

「今回もガーシー容疑者があのエミレーツ便で帰国することは事前に漏れており、“成田空港で連行される場面”もニュースやワイドショーの格好の素材となるように“計算”されたものでしょう」(同)

 では、捜査当局の「計算」が一定程度あったとしても、あのタイミングまで考えたものだったのか。

「警察庁幹部がドバイ入りして調整したのが先週。先週といえば、5月25日はちょうど岸田文雄首相の長男である翔太郎首相秘書官の“公邸忘年会騒ぎ”が報じられ、5月29日に事実上の更迭が発表されましたが、“公私混同”や“身びいき”に対して国民の怒りが沸騰しました」(同)

 G7広島サミットで支持率が上昇し、解散総選挙に踏み切る可能性のあった岸田首相にとって頭の痛い問題だったことは間違いない。

「そうした不祥事を打ち消すインパクトのあるガーシー容疑者逮捕は“隠し玉”みたいなもの。これで有権者の関心をそらすことが出来ればしめたものです」

 と、政治部デスク。

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