メーガン妃、「息子の誕生日」優先でチャールズ国王の戴冠式を欠席も、英国でバッシングが起きない理由

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「来なくて正解」と「欠席は無礼」

 5月6日に英国のロンドンで行われるチャールズ国王の戴冠式。日本で秋篠宮ご夫妻の参列が物議を醸す一方、英国ではチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の「単独参列」と、その妻・メーガン妃の「欠席」が賛否を呼んでいる。メーガン妃にとってチャールズ国王は「義理の父」。身内が臨む一世一代の歴史的イベントに欠席とは、一般的に考えると何とも不義理な話である。

 とはいえ、著作やインタビューで「王室批判」を繰り返すヘンリー王子夫妻は、英国内の人気がすこぶる低い。民間調査会社の王室人気投票では、女性スキャンダルが取りざたされたアンドリュー王子を加えたワースト3が定位置。ヘンリー王子夫妻と法廷で争う「デイリー・メール」紙は、「称号を剥奪しろ」といった読者コメントが定番だ。「メーガン妃欠席」の記事にも、「最高の結果」「神に感謝する」と喜びの声が並んだ。

 一方、メーガン妃にあえて出席を求める声もある。「欠席は無礼であり不要」「彼女に少しでも勇気があれば、堂々と参列したでしょう」と欠席を断じたのは、王室専門誌「マジェスティ」の編集長。ヘンリー王子と共に繰り返している「王室批判」が本当に正しいのなら、正々堂々と来いといったところだろう。

「来なくて正解」と「欠席は無礼」。英国保守層の“メーガン妃アレルギー”をよく表している意見だが、英メディア全体の論調として大勢ではない。メーガン妃の欠席により、ヘンリー王子が「火種になる妻を家に置いてでも、父の晴れ舞台に立ち会う次男」になったからだ。

関係修復に向けて「一歩前進」?

「ハリー(ヘンリー王子)が参列する事実は、実りある妥協と言える」と「ガーディアン」紙に語ったのは、歴史家で作家のロバート・レイシー氏。ヘンリー王子がチャールズ国王への批判を一旦脇に置いて参列する事実は、関係修復に向けて「一歩前進」した証明ではないかという見方だ。

 ただし、出欠の返答期限を過ぎてから出た結論がメーガン妃の欠席だったことから、「1か月にわたる交渉が良い結果に終わらなかったのでは」とも推測した。ヘンリー王子の参列は戴冠式のみだが、他の関連行事にも参加を希望しているという報道もあった。そこにはバッキンガム宮殿のバルコニーに現れることも含まれていたという。

 ヘンリー王子の関係者たちは「テレグラフ」紙に対し「(参列は)非常に個人的な決断であり、PRが目的ではない」「物事は確かに正しい方向へ進んでいる。最悪の事態が終わったことを願う」とコメントした。前述のレイシー氏に近い意見だ。

 また、メーガン妃欠席の一要因は、「否定的な注目を集めたくない考えがある」からだとも明かした。ヘンリー王子夫妻は、メーガン妃の参列が「物議を醸す可能性がある」ことを自覚しているという。

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