高市大臣の放送法文書騒動、「辞めさせた方がいい」と進言した大物議員の名前 更迭の可能性は?

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“辞めさせた方がいい”

 放送法文書に地元の混乱。二つの不祥事を抱えた高市氏に“辞任要求”を突き付ける「身内」もいる。

 先の官邸関係者によれば、

「一人は外相の林芳正さんです。林さんは昨年2月、ウクライナ情勢が緊迫する中でロシアの閣僚と会合を行いました。当時政調会長だった高市さんはそのことを“ロシアを利することになる”と批判。その因縁もあるのか、林さんは総務省問題が起きた後に岸田総理に“辞めさせた方がいい”と進言したそうです」

 もう一人は党幹部だ。

「茂木敏充幹事長ですよ。周囲に“辞めてもらっていい”と語るほど、あきれかえっています」(同)

 ポスト岸田を狙う茂木氏の事情を語るのは、さる自民党議員。

「茂木さんはどこかのタイミングで幹事長を退き、政権と距離をとるつもりです。というのも、いま蜜月の関係にある麻生太郎さんから茂木さんは“石原伸晃にはなるな”とアドバイスを受けているからです」

 その意味を理解するにはいまから遡ること11年、2012年に行われた自民党総裁選を思い起こさねばならない。その総裁選では後に2度目の宰相の座を射止める安倍晋三元総理と並び、石原伸晃氏が出馬した。しかし、石原氏は本来、当時幹事長として谷垣禎一総裁を支えるべき身。そのため、

「谷垣自民党の中で謀反を起こした形になり、“平成の明智光秀”と揶揄されました。当初は本命と見られていたのに失速し、結果的に総裁の座を逃すことになった。麻生さんからすれば、茂木さんに同じ轍(てつ)を踏ませたくないという思いがあるのです」(同)

“行き過ぎた表現でした”

 安倍元総理の支援を受け、前回の総裁選で善戦した高市氏は次の総裁選でライバルになり得る。ならば、いまのうちに退場してもらった方がいい、というわけだ。

 実際に岸田総理が更迭する可能性はあるのか。

 前出・官邸関係者の談。

「いまのところ、岸田さんにそのつもりはありません」

 しかし、高市氏を巡ってはトラブル続きなのも事実。

「昨年12月の防衛費増税問題の時も高市さんは“罷免されるなら仕方ない”と公然と反旗を翻しました。ただ、その後に騒動が収まると、高市さんは岸田総理に直接“ガス抜きが必要でした。行き過ぎた表現で誠に申し訳ありません”と謝罪をしたそうです。そんな彼女に岸田総理もうんざりしているのでは」(同)

 青山氏が再び言う。

「大臣を更迭すれば、右派や保守層の反発があるでしょうから、岸田総理にとってはこの問題があいまいに進んで、何事もなく終わるのが一番いい。ただ、高市さんは“捏造”という強い言い方をしているので、今後、文書の内容を巡る真偽の行方や野党の反発次第では、更迭する可能性も出てくると思います」

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