WBCで注目「台湾チアガール」の熱狂 現地ファンは「我が国の野球は彼女たちあってこそ」

スポーツ 野球

  • ブックマーク

Advertisement

 3月12日、台湾中部にある台中洲際棒球場。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)予選A組、台湾(チャイニーズ・タイペイ)とキューバの試合がはじまろうとしていた。

 自国開催で有利といわれた台湾だったが、初戦のパナマに惨敗。イタリアとオランダに2連勝し、予選突破をかけた最終試合だった。

 筆者は前日のオランダ戦も観た。両日ともチケットは完売、球場は2万人の観客で満員御礼。その熱気を期待してスタンドに座ったが、まず歓声が起きた先にいたのは、台湾の選手ではなくチアガールだった。

 舞台上には人気のチアガールが勢ぞろいしている。

 日本の漫画誌「週刊ヤングジャンプ」の表紙を飾ったこともあり、日本人にもファンが多いチュン・チュン 、人気急上昇中のリン・シャン、ペギー、スチ、エヴァリン……。皆、中華民国の国旗にある青、白、赤を基調にしたWBC用コスチュームに身を包み、笑顔を振りまいている。

 そしてその前、10列分ほどのかぶりつき席に陣どっているのは、望遠レンズをカメラにセットしたり、スマホで動画を撮ったりする男性たち。その数ざっと200人。彼女たちが立つスペースは両脇にあるので計400人はいるだろうか? 明らかに報道カメラマンではない。好みのチアガールに焦点を合わせる姿から発散されるエネルギーは異様ですらある。

 試合がはじまった。チアガールは各選手のテーマ曲に合わせてのダンスや、ホームランコールなどで客席と呼応する。お気に入りチアガールがいるファンは、その一挙手一頭足に注目して、近距離での決めポーズをおねだりしたりする。

 チアガールたちはファンサービスたっぷり。カメラ目線でハートマークをつくり、撮影に応じている。ブレイクタイムが長くなるときには、ディスコっぽい激しいダンスも披露する。踊りのバリエーションも豊富だ。

次ページ:日本からのカメラマンも、お目当ては

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。