くりぃむしちゅーやアンタッチャブルと競り合うもコンビ解散…“地方局の顔”になったイケメン芸人は“芸能界引退”寸前だった

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UTYテレビ山梨の“看板番組”でメインMC

 ネプチューン、くりぃむしちゅー、ロンドンブーツ1号2号、バナナマン、アンタッチャブル――。テレビで見ない日はないほど、様々な番組で中心的役割を担う令和のトップ芸人たち。彼らと同世代の「どーよ」は、平成の初期からともに劇場や深夜番組で揉まれ、ヒットギャグも生み出したのに、いつからか姿を見なくなった。「どーよ」は、なぜ競争に勝ち残れなかったのか? 今、2人はどうしている? そして同世代の活躍をどう見ている? 前編で紹介したロバート・デ・ニーロものまねのテルに続き、後編ではルックスの良さもあり、人気だったケンキに話を聞いた。(元「どーよ」前編・後編のうち後編<1>)【華川富士也/ライター】

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「UTYテレビ山梨」のホームページを開くと、いきなりケンキの姿が表示される。ケンキは同局で月~金曜日の夕方に放送されている「スゴろく」というワイド番組のメインMCを務めており、週に一回、特集のレポーターも担当している。

 番組、イベント、グッズなどの情報が次々とスライドされていくトップページで、真っ先に表示されるのが「スゴろく」であり、その中で最も大きく写真が使われているのがケンキだ。局のグッズとしてケンキの似顔絵を使った「スゴろく 青ケンキTシャツ」も販売されている。

 平日の午後、ケンキの話を聞くために山梨県甲府市にあるUTYテレビ山梨を訪れた。

 新宿駅から特急「あずさ」に乗り、甲府駅で身延線に乗り換えて南甲府駅で下車。局までは同駅から歩いてすぐだ。新宿駅から1時間40分ほどで到着した。

 話を聞いたのは「スゴろく」出演を決める面接が行われたという同局の会議室。穏やかな表情のケンキにさっそく聞いてみた。

 ホームページを見ると、まるで“局の顔”のように見えるが。

「僕がですか(笑)。『スゴろく』自体はUTYさんの看板番組です。平日夕方4時45分~6時55分まで帯でやっていて、地元の情報から全国ニュースまで扱っています。今はニュースの前まで、MCをやらせていただいています」

 番組が始まったのは2020年3月30日。開始時からケンキがメインMCを担当している。ケンキは静岡県浜松市出身。隣の県とはいえ、山梨県とも甲府市とも縁はなかった。なぜUTYで帯番組のMCをやることに?

「2019年11月に、マネージャーから“山梨で帯番組のオーディションがあるんですけど、行きますか?”という話がありました。“スケジュール空いているから帯番組できますね”って(笑)。行くよと答えたけど、オーディションを受けても受かるとは思っていませんでした。実はその頃、もう芸能の仕事は辞めようと思っていたんですよ」

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