“最後のドン”自民党「二階俊博」元幹事長が84歳に 現役続行の裏に「悩ましい引き際」

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最後の日まで

 いずれにせよ問題は、この補選の先にある、衆院総選挙だ。

 地元関係者が声を潜める。

「二階さんは次も自分が出るという腹積もりでいます。というのも、世耕さんは以前から、“二階氏が引退し、息子に引き継がせようとしたら、自分は出馬する”と公言していますから、二階氏が引退を表明した瞬間に、保守分裂選挙になり、下手したら乗っ取られてしまうわけです」

 さらに、

「引退できないもうひとつの理由が、自身の後継者問題です。二階氏の後継者候補としては、長男の俊樹氏と、三男の伸康氏の二人が互いに譲らず、どちらが出馬するのか、現段階でも決まっておりません。もっとも、長男の俊樹氏については、二階氏の地元である、和歌山県御坊市の市長選に出馬し、あろうことか落選。この結果を受けて、地元後援会でも、“後継者は三男ではないか”という声が強まっていますが、これも現時点では決まっていない状況で、二階さん自身も、何も語っていません。こうした状況から察するに、二階さんは、このまま引退も後継者指名もせず、“最後の日”までバッジをつけ続けるのではないか。そうすれば、その後の選挙は、長男が出ようが、三男が出ようが、後継者に力強い追い風が吹く。世耕氏もさすがにそこに喧嘩を売るようなことはしないでしょうし、仮に戦いを挑んできたとしても、勝つのは厳しいでしょう」

 ***

 2023年3月22日付で岸本周平氏の代理人から、岸本氏が自民党に入党した事実はないという旨の通知書が届きました。この指摘を受けて、3月24日に記事内容を一部修正しております。

デイリー新潮編集部

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