親の名前も出したもん勝ち! Cocomiに次いで貴乃花次女も…変わりゆく2世タレントたちのデビュー戦略

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 紅白歌合戦の形骸化は、工藤静香さん・Cocomiさん親子のシーンに最も表れていたと思う。気負いがないというのを超えて、あまりにくつろぎ過ぎている気がした。紅白という大舞台ではなく、ちょっとしたインスタ映えスポットにカラオケついでに親子で寄ってみました、そんな感じ。Vaundyが「そんなもんかい、紅白?」と力みをあらわにあおったのとは対照的に、工藤さんなら「こんなもんよお」と笑って言うのではないだろうか。和やかにも緊張感がないようにも映る絵面は、ミラクルひかるさんがモノマネしやすそうだという印象を受けた。

 2世としてデビューすることに葛藤を抱えるのはもう古い。むしろ親と仲良しであることを前面に出す2世は増えたのではないだろうか。工藤さん同様に28年ぶりに紅白出場となった篠原涼子さんの長男・市村優汰さんも、元夫の市村正親さん主演の舞台でデビュー後ホリプロに所属。父に密着した「情熱大陸」でも顔出しし、Twitterでも「観てください」と呼びかけていた。紅白で篠原さんが出演した時間帯には「momばりかっけぇやん」とつぶやき、リツイートも1万超え。両親の知名度を、生かすことをためらわない。

 昨年は沢村一樹さんの次男や中山秀征さんの長男がキー局のドラマデビューを果たし、インスタでの親子ショットは好感を集めていた。先日は白河れいさんが注目の的に。白河さんの父は元横綱の貴乃花光司さん、母は元フジテレビアナウンサーの河野景子さん、そして兄は花田優一さんと、全員苛烈なバッシングにさらされてきた芸能一家である。事務所入りに際しては両親の名は伏せていたというが、母の古巣での「ぽかぽか」月曜レギュラー抜てきに伴い素性が明らかになった。それでもにこやかに「家族との共演はNG」と語る様子は、バレちゃったなら堂々としていようという貫禄さえ漂わせている。兄の花田さんとは以前から仲良しであることを公言していたし、父には報告していないが母親は応援してくれているという。家族がバックアップしてくれる安心感もあっての公表なのだろう。

 今期の大河ドラマでは、藤岡弘、さんの親子共演も確定している。やはりこの家族も仲良しで有名だが、令和の2世タレントは、有名な親との良好な関係こそが何よりの財産だと見せていく方向にシフトしているのではないだろうか。

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