総理は最低支持率でもなぜかご満悦 岸田下ろしの風吹かず、来年に持ち越された「ポスト岸田」の本命は?

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二階派、菅グループが担ぐなら

 今年11月、新型コロナに感染した際に自身の死亡説が流れたことについて、「そういうことを流した者がいるとしたら、たたき殺してやらないといけない」などと、CS番組で吐き捨てる場面もあった二階氏だが、

「二階派、菅グループが担ぐとしたら、旧統一教会被害者救済で名を馳せた河野太郎消費者担当大臣でしょう。安部元総理が亡くなった後に跡目を決めることが出来ないでいる安倍派(清和会)の一部と組めば、勝機が見えてきます。そうなれば、政局に滅法強い二階元幹事長は、お公家集団の宏池会(岸田派)がかなう相手ではありません。

 2024年秋には自民党総裁の任期が来ますが、その前の2023年中に岸田総理が解散総選挙を仕掛けた場合、その成行き次第で『河野総理』が誕生している可能性は十分にありえます。

 それに対して麻生副総理は、河野洋平元総裁の恩に報いるためにも、河野太郎氏を総理にしたいという気持ちは持っているのですが、最近二人は噛み合っていません。麻生氏自身が再登板に色気を見せているという報道もありますが、それはなく、あくまでもキングメーカーとして、事あるごとに麻生さんを立てる茂木幹事長(平成研)を岸田後継に据えようとするのではないでしょうか」(政治部記者)

安倍元総理の“遺言”

 問題は河野氏の党内での評価だろう。

「河野太郎だけは総理にしてはならない」と安倍元総理が言ったという説もある。2021年の総裁選で安部元総理が担いだ候補者は高市早苗大臣だった。
党内基盤は脆弱とはいえ、中国に媚びない姿勢に熱狂的な保守支持層がいる高市大臣が、いざという時のダークホースになるという声もある。

 来年の事を言えば鬼が笑うというものの、物価高、円安、北朝鮮ミサイル、台湾有事への対応は待ったなしだ。すぐに地位を失うことはないとはいえ、岸田首相の支持率が上がる目は今のところない。

 乱世の時代の首相後継、「本命は河野太郎、対抗馬は茂木敏充、大穴で高市早苗」といったところか――。

デイリー新潮編集部

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