森保監督“続投ムード”にひとり渋い顔の人物とは?

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 2006年W杯ドイツ大会。帰国会見で、日本サッカー協会(JFA)会長だった川淵三郎氏が後任監督に関し「オシムが……」と口を滑らせる事件があった。

 今般のW杯カタール大会でも7日、日本代表団が帰国会見を行った。そこで記者から“ドイツ大会のように、この場で次期監督をポロリする気は?”と質問された田嶋幸三JFA会長は、

〈反町監督がしっかりと考えて、しっかりと進めていってくれると思います〉

 と発言した。反町康治氏は、日本代表を統括する立場である現職の技術委員長。もしやポロリか?

「いや、単なる言い間違いですね。可能性はゼロ」

 とスポーツ紙サッカー記者が苦笑する。もっとも、過去には“反町監督”が実現しかけたことがあった。

「アジア最終予選3戦目でサウジアラビアに敗れて黒星が先行すると、森保一監督は田嶋会長に“進退を預けます”と申し出た。そして、次戦で敗れたらクビという状態に陥ったのです」

 しかし、国内外ともにシーズン中ゆえ、後任選びは至難。そこで、

「18年にハリルホジッチ監督が電撃解任されて西野朗技術委員長が指揮を執ったように、反町さんが監督になる可能性が高まった」

最大の仕事がお預け状態

 だが、次戦の豪州戦で日本は勝利。その後の快進撃は周知の通りである。

 森保監督と反町委員長――ご両人はそもそも二人三脚で仲良く歩を進めてきたわけではなかったようだ。

「技術委員長なら自分が選んだ監督を据えたいはず。ですが、反町さんが委員長になったとき、監督は既に森保さんだった。つまり、自分が決めた監督ではない。バルセロナにサッカー留学経験があり海外通を自任している反町さんは、かねて外国人監督を熱望している。今大会期間中も〈反町氏がアルゼンチン出身の名将マルセロ・ビエルサと会談〉などといった報道が飛び交っていました」

 話を帰国会見に戻そう。当初目標の8強には届かなかったものの、ドイツ・スペインに勝って16強入りした日本代表には記者席からも称賛が相次いだ。が、反町氏だけは、

〈この結果を残念だと捉えています〉

 となぜかひとり渋い顔。

「それはそうでしょう。世間も協会内も森保続投ムードで、後任監督選びという技術委員長最大の仕事はお預け状態ですからね」

 森保監督にしても、引き続き“目の上のコブ”と付き合う羽目になるわけだが。

週刊新潮 2022年12月22日号掲載

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