防衛増税騒動で岸田首相の強気はどこから来たのか? 安倍元首相との会話とは?

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安倍氏の“遺言”を利用

「“増税ではなく国債で”というのが安倍元首相のいわば遺言のように奉られていましたが、あまり根拠のないことのように感じますね。もちろん安倍氏が所属し、率いていた清和会やそれに近い人たちには、増税を避けるべきだとの物言いをしていたかもしれませんが、それを金科玉条のように捉えるのは、自身のプレゼンスを高めるために安倍氏の発言を利用していたようにも見えますよね」(同)

 その一方で、岸田首相にも同じような“軽さ”が感じられるという。

「今回の防衛力強化やそれに伴う増税案について、前提として“国民の将来のことを考えて”と述べていましたが、それほど大事なことならばもう少し慎重に、時間をかけて国民的な議論を踏まえたうえで進めるべきでしたね。選挙の洗礼を受けるべしとまでは言いませんが、国民には何だかよくわからないまま、1兆円とか増税とかそういう言葉が独り歩きしているように感じました」(同)

「聞く力」が、国民に向けられたものではないということになりかねないわけだ。

 それでもある閣僚経験者は、「年が明ければ国民はこの騒動というかプロレスのようなやり取りを忘れるでしょう」と話す。そうなれば岸田首相の思うツボだが果たしてそううまくいくものだろうか。

デイリー新潮編集部

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