残ると思われたメルセデスも退団…巨人「6人の外国人投手」は結局、総崩れという惨状

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原因はスカウト

 メジャーで46勝を挙げ、今年2月に入団したマット・シューメーカー(36)は、今年最も期待された助っ人だった。

「ウイニングショットと言えるような球種がないのが欠点でしたね。2014年にエンゼルスで16勝したのがピークでした。年齢的にみても、下り坂の投手でした」

 結局4勝8敗、防御率4.25だった。

 その他、今季入団したイアン・クロール(31)は、1勝1敗、1セーブ、5ホールド、防御率3.86。マット・アンドリース(33)は、0勝2敗、防御率4.82だった。

「どちらも戦力になれず、失格です。一部スポーツ紙の報道によると、メルセデスやデラロサだけでなく、6人全員が退団だそうです。外国人投手を一新するわけです。6人の成績を見れば、巨人が4位に沈んだのもうなずけます」

 6人ともパッとしなかった原因は何か。

「突き詰めていえば、アメリカに駐在している巨人のスカウトの責任でしょう。目ぼしい選手がいると、映像を送って来ます。巨人の首脳陣がそれを見て、契約するかどうか決めることになっています。ただ、送られてくる映像は、調子の良い時だけのものが多いといいます。選手の代理人が売り込みのために編集した映像もあるので、それだけで評価することは危険です。だいたい、メジャーから日本に来るのは、多くはメジャーで通用しなくなった選手です。本来は一時的に調子を落としているだけで日本で再び元の状態に戻り、メジャーに復帰できるような選手を見つけないと駄目なんです」

 最近の巨人には、個性的な外国人投手がいなくなったという。

「やんちゃな選手がいませんね。みな真面目なジェントルマンばかりです。巨人が初めて獲ったメジャー投手は1976年に入団したクライド・ライトでした。彼は気性が荒く、審判や打者とケンカするだけでなく、自分のユニフォームを引きちぎったり、カメラマンのカメラを壊したりしたので、『クレイジー・ライト』と呼ばれました。とにかく荒っぽい性格でしたが、試合になると実力を発揮する。こんな助っ人はいなくなりましたね」

デイリー新潮編集部

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