プロ野球選手を最も多く輩出しているのは大阪府 逆に少ない都道府県といえば?

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ワースト1は…

 注目のワースト1は、鳥取県だった。その人数はわずか5人。しかも今年のドラフトで読売が育成9位で高校生左腕・森本哲星(南部町出身)を指名したことでようやく5人となった。ほかの4人はすべて現役で、広島のローテーション右腕・九里亜蓮(米子市出身)、同じく広島の昨年のドラ2左腕・森翔平(鳥取市出身)、読売の20年育成ドラ1の岡本大翔(西伯郡伯耆町出身)、そして千葉ロッテの20年育成ドラ3の外野手で今年7月に支配下登録を勝ち取った山本大斗(米子市出身)がいる。森本が入団すれば、5人のうち2人ずつ広島と読売に所属するというかなり偏ったかたちとなる。千葉県の市立船橋に進学した森本は、最速143キロの直球と切れ味の鋭いスライダーを武器に今夏チームを15年ぶりの甲子園出場に導き、初戦突破も果たした。U18日本代表チームにも選出され、その身体能力が高く評価されている逸材だ。まずはケガをしない、プロ仕様の身体をつくることだろう。支配下を勝ち取ったあかつきには数少ない鳥取県出身者選手としての活躍を期待したい。

 ちなみに日本以外の「出身国」も加味すると、2位島根県と1位鳥取県の間に9人のブラジル(のちに日本に帰化した玉木重雄など)と、7人の台湾(陽岱鋼など)が入ってくる。なぜここまで鳥取県が少ないのか? 考えられる最も大きな理由は人口の少なさだ。47都道府県で唯一60万人に達しておらず、やはり最下位なのだ。その点でいえば、2位の島根県と3位タイの高知県も口の少ない都道府県ランキングでも2位、3位だが、鳥取県とは11万人以上、高知県とは13万人以上もの差がある。当然、野球人口も少ないだろう。加えて甲子園で上位進出する強豪校が見当たらない点も大きい。米子東や鳥取城北などの甲子園常連校は存在するのだが、夏の甲子園では7年連続初戦敗退中。甲子園で通用する強豪校が1校でも現れれば、もっとプロ野球選手が増えると思うのだが、さて……。

上杉純也

デイリー新潮編集部

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