【パ・リーグ】即戦力の新人選手総点検 ドラフト上位で合格点はたった一人だけ

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 今年のプロ野球ドラフト会議が行われ、各球団は期待の新戦力を続々と指名した。将来性を重視するか、即戦力を確保するかは球団の方針次第なのだが、今回はペナントレースが終了した今、結果的にどれほどチームの戦力になったのかを100点満点で採点した。今回は先にパ・リーグ編をお届けする。

 注目の1位は85点で千葉ロッテマリーンズとなった。何といってもドラ1捕手・松川虎生の存在に尽きる。高卒新人では史上3人目となる開幕マスクを勝ち取ると18歳とは思えぬ冷静かつ大胆なリードを披露した。ワンバウンドの変化球を止める技術や犠打処理もなんなくこなすなど守備力も高い。後半戦からは巧みに右方向へ流す安打に犠飛と打力も向上した。攻守ともに“野球脳”の高さを存分に発揮した。最終的には76試合に出場して打率1割7分3厘、14打点という打撃成績ながら高卒新人捕手ということを考えれば、十分合格点だろう。

 逆にドラ2の大卒内野手・池田来翔はプロの壁に跳ね返された印象だ。4月上旬に1軍初昇格し二塁や三塁など複数ポジションを守れることを武器に出場機会を得たが、打撃で結果を残せず1軍定着には至らず。計11試合に出場し、打率9分1厘に終わっている。右打席から放つ右方向への鋭い打球と堅実な守備を武器に来季は1軍定着を狙いたいところだ。

 投手ではドラ3の社会人右腕・廣畑敦也が150キロを超える直球と多彩な変化球を武器に中継ぎとして奮闘した。リードしている場面だけでなく、同点、ビハインド、そして回跨ぎとまさにオールマイティに活躍し、チームに欠かせない存在となった。計30試合に登板し、36回2/3を投げ、0勝1敗2ホールド、防御率4.91という成績を残している。来季はさらなるフル回転が期待されよう。

 ドラ5の社会人右腕の八木彬は5月中旬に1軍昇格。以降、22試合に登板し、防御率3.63という数字は微妙なところ。最速152キロの直球をさらに磨いて、来季は飛躍したい。

 2位は75点の北海道日本ハムファイターズだ。昨年のドラフトで指名した支配下選手9人中4人が大卒社会人だったが、活躍したのはドラ8右腕・北山亘基とドラ9内野手・上川畑大悟の下位指名コンビだった。“BIG BOSS”新庄剛志監督が開幕投手に指名したことでも話題となった北山は開幕戦以降、中継ぎに抑えにと大車輪の活躍を見せた。結果的にチーム最多の55試合に登板して3勝5敗16ホールド9セーブ、防御率3.51という好成績を残した。

 かたや上川畑は交流戦開幕と同時に1軍初昇格を果たした。アマ時代から高評価を受けていた遊撃守備だけでなく、大技も小技も繰り出せる打撃でもチームに貢献した。80試合に出場して打率2割9分1厘、2本塁打、17打点。 犠打数に至ってはチームトップの12個をマークしている。全打順を経験するなど任された場所で結果を出し続けた今季の経験は来季、必ず活きるはずだ。

 社会人ドラ3内野手の水野達稀は9番遊撃手で開幕スタメン出場を果たしたものの、8試合で15打数無安打と結果を残せず、わずか8試合で2軍落ち。最終的には21試合の出場で打率1割2分2厘。来季の巻き返しに期待したい。

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