「ソフトバンク」現役社員がTKO木本をハメた社長とグルになって“投資詐欺”をしていた 会社は取材後「警察に通報した」と回答

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最後はしどろもどろになったB部長

「はい、あの、このへんもノーコメントにさせていただきます」

 そう答えた後、こうも言うのだ。

「この番号を誰から聞いたんですか。いきなり知らない人から電話をかけてこられて、内容的にもよくわからないことを聞かれて気味が悪いんですけど」

 埒が明かないので会社に連絡すると通告すると、

「それは、何の権利があってやられるんですかね、それがもし本当だったら、当然、あの……、秘密保持契約も結んでいますし、そのへんが漏れたらまずい……。そもそもなぜ知っているんですかって話ですよね、はい」

 最後はしどろもどろになって電話は切られた。

警察に通報したソフトバンク

 翌4日、ソフトバンク広報部に取材すると5日に文書で回答が届いた。以下はその全文である。

〈当社内に「全チャネル統一ナレッジ管理システムプロジェクト」は過去も現在も存在せず、当社がこのプロジェクトの名目で出資を募ったことも一切ありません。編集部からの問い合わせを受けたその日(10/4)に、当社社員である対象者へ聞き取り調査を実施した結果、対象者が当社に存在しないプロジェクトを第三者と共謀して捏造し、投資勧誘を行ったという極めて悪質な行為が行われたことが判明しました。当社は、この聞き取り調査でこれらの事実を初めて把握したため、本日(10/5)、本件を警視庁へ通報しました。今後は、捜査に全面的に協力していきます。また、当社内においても対象者を厳正に処分する予定です〉

 どうやらB部長は記者にはあがき続けたが、すぐに観念して会社にすべてを打ち明けたようだ。この回答を見たAさんは愕然としてこう語った。

「すべてが作り話だったとは……。ただ、これでXの投資案件が単なるトラブルではなく、詐欺だったことがはっきりしました。私はこの詐欺話を喫茶店で聞いていたら、騙されなかったと思います。ソフトバンク本社で実在する社員が持ちかけたから信じたのです。ソフトバンクには社員が起こしたこの不始末について、きちんと責任を取ってほしい。警察も『詐欺は立証が難しい』で片づけず、しっかり捜査をしてほしいと思います」

 Aさんによると、周囲でソフトバンク案件で少なくとも二人の被害者がいるという。いったい被害はどこまで拡大しているのか。そしてXらは罪に問われるのか。捜査の行方を見守りたい。

デイリー新潮編集部

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