坂口杏里は第二の才賀紀左衛門? スピード離婚に金銭問題…国民を母親代わりにする甘えと“意外”な才能

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見捨てられまいと起こすトラブル……お金と命を差し出して自分の居場所を探し続ける危うさ

 坂口さんの振る舞いを見ていると、愛着障害ではと指摘する声もある。そばにいる相手に要求が多く、依存しがち。少しでも意に沿わないことがあると爆発する。今回のスピード離婚しかり、過去にも元交際相手に対する恐喝や不法侵入で逮捕されたことがあった。勤めていたキャバクラの違法営業を、腹いせに通報したこともあるという。3年前の密着ドキュメンタリー「ザ・ノンフィクション」では、泣きながらディレクターに電話をかけてきて、自殺をほのめかしたそうだ。

 周りの気を引くために自らを切り売りし、AVに身を投じるもまた浪費する。男性に水商売、音楽活動……行き当たりばったりに見える行動だが、ずっと居場所を探しているのだろう。彼女が何をしようと受け止めてくれる、亡き母がくれたような居場所を――。世間がそれは無理だと思っても、彼女はわかろうとしない。あまりの純粋さと危うさに、イライラしつつも目が離せなくなってきたのではないだろうか。

「手のかかる子ほど可愛い」? それでも支援者が途切れない「イライラさせる」という新たな才能

 坂口さんがすごいのは、なんだかんだで彼女に手を差し伸べる人が現れることだ。トランスジェンダーの元夫や、YouTube出演を打診した作家兼僧侶の家田荘子さん。もちろんそれ以上に裏切られてもいるだろうが、そのたびに立ち上がって世間の注目を集め続けるタフさはすごい。目立った芸能活動はしていないのに、彼女の名前が忘れられることはない。

 コロナ禍とSNS隆盛により、自分は社会にとって必要とされている存在なのか――そう考える人が増えているのではないか。才賀さんら「俺通信」のタレントたちは、「こんなかまってちゃんより自分は上」「こんな非常識な人より自分は上」と手っ取り早く思わせてくれるから注目を集めている面がある。そして彼らに寄り添うことで、「こんな人をわかってあげられるのは自分だけ」という満足感や役割意識を持てる人もいるだろう。いわば坂口さんはイライラさせる投稿や振る舞いを続けることで、ある一定数の精神安定剤として機能しているのではないか。

 彼女を見て一言言いたい人がいる限り、彼女はSNSを通じて世間に甘え続ける。「手のかかる子ほど可愛い」をいびつな形で証明してしまっている坂口さん。「国民の娘」ポジションは無理でも、いつか「国民のドラ娘」くらいにはなれるかもしれない。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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