「ママなのにキレイ」は時代遅れの褒め言葉? 山田優への手のひら返しの評価に違和感

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テレビから遠ざかることで「貞女」「賢母」イメージを蓄積 美しい女性と母親としての美しさは両立しないのか?

 山田さんに関しては、テレビ露出を減らしたことが大きい。小栗さんの海外進出に合わせて一時期は日本を離れていたこともあり、「でしゃばらない」「内助の功」というイメージが蓄積されたのだろう。モテる夫との間に4人も子どもをもうけるなんて、よほど素敵な女性に違いないという手のひら返しまで起きている。売れっ子モデルの山田さんにとっては不本意だろうが、それだけ夫の人気や実力に対しては多くの人が認めているということだ。

 山田さんのスタイルは称賛される一方で、「痩せすぎ」というコメントも散見される。かつて本人がテレビで、授乳中は食べても食べても太らない体質だと明かしていた。強気の表情や服装の裏で、常人には計り知れない努力や苦労を重ねているはず。事情を知らずに安易な体形ジャッジや理想の母親像を押し付けることは、大きなお世話以外の何物でもない。

「ママなのに」が乱用される裏には、美しい女性と母親としての美しさは両立しないという価値観がある。図らずも、山田さんへの評価の変化はそれを指し示しているのではないだろうか。

 思わず便利使いしてしまう、「ママに見えない」。母親がひとりひとり違うように、美しさや美意識もそれぞれ。褒め言葉のバリエーションが増えると、過剰なルッキズムや理想の母親像に悩む女性は減るのかもしれない。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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