「ママなのにキレイ」は時代遅れの褒め言葉? 山田優への手のひら返しの評価に違和感

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工藤静香に浜崎あゆみ……「ママなのに」が否定的に使われるタレントも

 とはいえママタレたちに非はない。一般人にできないことをやれちゃうのが芸能人だ。産後でどんなに見た目が変わろうと、出産前のコンディションまで戻せる姿を見せつけるのも仕事のひとつである。

 一方で、美しいのに「ママなのに」が否定的に使われるタレントたちも存在する。代表的なのが工藤静香さんと浜崎あゆみさんだ。どちらもハイブランドに身を固めた全身ショットや、美肌際立つアップショットを投稿する常連である。でも「ママなのにみっともない」という否定的なコメントがつくことも多い。露出度の高い服装が多いせいかもしれないが、「見せたがり」「若ぶってる」など散々である。

 自撮りを叩かれるママタレは、他のママタレと何が違うのか。共通点は三つある。一つは、出産でひと悶着あったこと。大スターとできちゃった婚した工藤さん、未婚の母を選んだ浜崎さん。一時期は紗栄子さんや辻ちゃん、アスリートと結婚離婚を繰り返すMALIAさんも、叩かれるママタレの常連だった。妊娠を自己主張のために使うしたたかな悪女という印象がついてしまうのだろう。

 二つ目は、投稿頻度が高いことだ。子育てで忙しいはずなのに、自己アピールばかりというナルシシズムを感じさせてしまうのかもしれない。ポエム調だとなおさらだ。浜崎さんの十八番だが、元バドミントン選手の潮田玲子さんもよくやり玉に挙がっていた。

 三つ目は、なんだかんだで稼いでいるということ。できちゃった婚で承認欲求強めのママタレは山ほどいるが、高い知名度まで持つ人は少数である。目立つ人は、ファンと同じくらいアンチも引き寄せてしまうもの。とはいえ、経済力をそこはかとなく匂わせると余計に鼻につく。工藤さんや浜崎さんのブランド服、紗栄子さんの豪邸。ママではないが、先日NBAの渡辺雄太選手との結婚を発表した元フジテレビアナの久慈明子さんも危ない。どデカい宝石がキラリと光る指輪が映り込んだおすまし顔のインスタが、さっそく注目を集めていた。

 母親とは、しとやかで地味で献身的で、慎ましいもの。「ママなのにみっともない」は、「ママなのにキレイ」と根っこは同じ価値観に基づいている。今でこそ絶賛される山田優さんだって、以前は叩かれるママタレの一人だった。授かり婚ではなかったが、「出たがり」「匂わせ」と反発を呼んでいた。ではなぜ、評価が変わってきたのだろうか。

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