コロナ感染者激増で「24時間テレビ」の苦悩 社内からも「観客を入れて大丈夫なの?」という声が

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スペシャルドラマは主演がジャニーズじゃない

 まずはスペシャルドラマ。今年は劇団ひとりの監督・脚本で、浅野忠信が主演のヒューマンドラマ「無言館」と発表されている。

「スペシャルドラマは初日の夜に放送され、視聴率を稼いでいます。毎年、主演がジャニーズだったことも大きいはずです」

 スペシャルドラマはこれまで35本が放送されている。ちなみに1作目(80年)の主演は森繁久彌と北林谷栄だった。それが97年に堂本光一が主演して以来、ジャニーズの主演が増えていき、06年からは一貫してジャニーズとなる。昨年の平野紫耀まで35本中20本がジャニーズの主演である。なぜ今年はジャニーズにならなかったのか。

「監督・脚本を劇団ひとりにしてしまったからだそうです。彼がMCを務める『午前0時の森』で、ゲストの不適切発言により迷惑をかけてしまったと日テレは考えていたそうです。そのお詫びもかねて、スペシャルドラマの監督・脚本にしたそうです。それにジャニーズ側との調整もうまくいかなかった」

 もうひとつの名物企画、チャリティーマラソンにも難題があるという。

チャリTシャツも売れない

「6月2日に放送された『THE突破ファイル』で、チャリティーランナーが兼近大樹(EXIT)になることが発表されました。コロナ禍だった20年は募金ラン、21年は募金リレーとして、市中を走るマラソンは中止され、複数の走者で行われました。しかし、今回は兼近の単独走行ですから、24時間グルグル走らせるわけにもいかないでしょう。かといって、『沿道に多くの人が応援に来るマラソンでいいのか』という声も出ています」

 複数名に変更して、同じコースを回ればいいのでは?

「今年の総合演出は『THE突破ファイル』の演出です。だからこそEXIT兼近がキャスティングされたのです。EXITは第7世代芸人として人気になりましたが、最近はそれほどでもない。吉本興業とも協議のうえで人気復活の鍵としてキャスティングされたため、企画は変えにくいのです」

 何かとしがらみの多いチャリティー番組だが、肝心のチャリティーにも問題があるという。

「昨年の募金額は8億8621万4435円で、一昨年に続き8億円台でした。しかし、コロナ禍前の19年は15億円もあったのです。やはり有観客で盛り上がる中、メインパーソナリティをはじめとするタレントたちに手渡しできたのが大きかったのでしょう。しかし今年は、有観客でも手渡しはナシと発表されています」

 チャリTシャツの売れ行きも芳しくないという。

「昨年はKing & Princeの髙橋海人とクリエイティブディレクターの水野学とでデザインしたチャリTシャツでした。これまでも嵐の大野智などジャニーズのメンバーがデザインしたTシャツが売りとなっていたのですが、今年はそれもなくなりました。有名なイラストレーターの作品なのですが、なぜこの人が今年のデザインに決まったのか、それについての説明が少ないので関心が持たれていないようです」

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