引退危機「福留孝介」に兄貴分・山﨑武司は「同情されたら終わり」 立浪采配「遅すぎた降格」を批判

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イチロー、谷繁、山﨑が引退した「45歳の壁」

 中日は根尾が投手転向したように、若手野手が育っていない。福留の持ち場の外野でも岡林、鵜飼らが絶対的なレギュラーになり切れていない。チーム得点はリーグワースト(7月19日現在)と貧打にあえぐ。「これだけ点が取れないチームなら、福留はまだ第一線でプレーできると思えてしまう。立浪監督の任期は来季含め、まだ2年もある。福留が周囲の限界説に耳を傾けなければ、代打の切り札として現役続行は可能だと思う」(NPB監督経験者)

 福留と親しい関係者によると「彼は自ら辞めるとは言わないだろう」。だからこそこれだけ長くプレーしているわけだが、ユニホームへの執着は人一倍強い。

 しかも、45歳のシーズンというのは山﨑氏のほか、イチロー氏や谷繁元信氏(元中日)もユニホームを脱いでいる。福留は、野手には高い壁である46歳のシーズンでプレーすることを目標に掲げる。

「福留の場合は気力が尽きて辞めるということは考えづらい。球団は本人から引退を申し出てくること待っているのかもしれないが……」(同)

 福留は2軍降格の際、立浪監督に若手の指導を託されもした。確かに豊富なキャリアや野球に取り組む姿勢は「生きた教材」に違いない。山﨑氏も「(チームの)プラスになると思う」と認める。一方で、「福留孝介は選手。コーチではないんですよ」とも。専任のコーチがいる手前、指導役には限界があるとした。何より福留が現役を望んでいる状況で、“コーチ兼任”とはいかにも中途半端だ。

 2軍降格後は25打数6安打の打率2割4分。文句なしで1軍再昇格という成績は残せていない。「球宴明けは1軍に上がるには格好のタイミングだが、そこで立浪監督がどう動くのか。時間を区切って1軍でラストチャンスを与えるのか、来季も現役続行含みで、球宴明けにこだわらずに別の時期に上げるなどするのか。次の一手である程度、福留の去就は見えてくるものがあると思う」(前出の監督経験者)

 実績も知名度もずばぬけている。身の処し方は自分で決められる選手になった。それだけに、在り方が問われている。潔く身を引くのか、それとも…。

「もう同情されたら終わりですから、この世界。どっかで決めておかないと、だらだらやってしまうのと、これからの福留孝介のキャリアに傷が付くと思うんですよ」と晩節を汚さぬ引き際を望む山﨑氏の“親心”は届くのか。

デイリー新潮編集部

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