酷評された「アメトーーク!」 原因は、狩野英孝推し企画の“呪い”説
芸人殺しのカード
「ここ1、2年は、昔よりつまらなくなった、マンネリ化、ネタ切れなど、批判的な声が増えてきましたが、これほど辛辣な言葉で酷評されるのは珍しい。確かに、いつもの“○○芸人”といった拘りの芸人回に比べると、面白さに物足りなさはありましたが」
なぜ、こうなってしまったのか。
「かつて『アメトーーク!』のプロデューサーは、『ヒット企画にばかり頼らない。あえて“バカげた企画”を挟む』と言っていました。長く続く番組なので、バカげた企画にチャレンジすることが大事で、“捨て回”から新たなヒット企画が生まれるということでした。ヒット企画ばかり続けると、面白さのハードルが高くなり、平均点が上がってしまうからだそうです」
そういえば、今回の番組冒頭、ナレーションは「今回はお試し企画」と言っていた。
「“捨て回”だった可能性はあります。それにしても、企画が良くなかったと思います。全く馴染みのないゲームに芸人も入り込めなかったというのが最大の失敗だと思います。カードによる縛りがあるため、トークに広がりがなくなってしまった。芸人たちがどう楽しんでいいのか、どうしたら視聴者を楽しませることができるのか、苦しんでいたようにも見えました。いわば“芸人トーク殺し”のカードでしたね」
番組が付け足したオリジナルのお題カードも足を引っ張ったように見えたが、さらに大きな問題があった。
2時間SPで頭がいっぱい
「狩野推しの企画だった、ということです。笑神様が憑いている、笑いの神様に愛された男、とも称される狩野ですが、彼が推すものはつまらないという声も根強い。“狩野の面白い”は時に、悪魔の囁きという声もあります」
あな恐ろしや。
「ともあれ、近頃の『アメトーーク!』はネタ枯れの可能性は捨てきれません。6月28日の3時間スペシャルの企画は、“踊りたくない芸人”と“菓子パン芸人”の2本だけでした。“踊りたくない芸人”はヒット企画ではあるものの、3時間特番で2本というのは珍しい。マンネリ化と言われても仕方がないかもしれません」
今回の放送中、19日放送の2時間スペシャルの番宣が多く流れた。企画は「ダチョウ倶楽部を考えよう」だ。
「ダチョウ倶楽部の2人をはじめ、土田晃之、有吉弘行、出川哲朗、カンニング竹山、デンジャラス・安田和博といった竜兵会の面々が出演予定で、『アメトーーク!』ならではの企画と言っていいでしょう。製作サイドはこちらの企画で頭がいっぱいだったのかもしれません」