カジサックのクラウドファンディングはなぜ炎上したのか 相方・西野亮廣との意外な違い

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相方との“対称性”

「カジサックさんの“ドミノ生配信”に、公益性が全く感じられないのは言うまでもありません。百歩譲って、『日本のドミノ界の発展に寄与するため、イベントを開催したい』という大義名分のようなものがあれば、違った展開になった可能性はあります。しかし、実際は人々の心に訴えるような要素も皆無で、かなりの人が『単なる悪ふざけでクラウドファンディングを悪用している』と受け止めたのでしょう」(同・井上氏)

 2017年には女優の真木よう子(39)、20年にはタレントの加藤紗里(32)が、クラウドファンディングを使って資金を調達しようとしたが、共に炎上した。こちらも“公益性”のキーワードで読み解けそうだ。

「真木さんは“フォトマガジン”、加藤さんは“マタニティ写真集”を出版するための資金をクラウドファンディングで調達しようとしました。どちらも公益性とは無縁のプロジェクトだと言えます」(前出の記者)

 カジサック=梶原雄太の相方である西野亮廣(42)も、クラウドファンディングで様々な炎上を引き起こしてきた。だが興味深いことに、資金の調達には成功した事例が多い。

玉石混交のクラファン

「西野さんのクラウドファンディングで特に問題視されたのは、支援の返礼となる“リターン”に奇妙なものが多かったからです。『西野があなたを意識する権』が1万円、『真っ直ぐ目を見て御礼』を言われる権利が500円、という具合です。こんなリターンは批判されて当然ですが、西野さんが発表したプロジェクトが映画制作や美術館の建設という内容だったことは重要でしょう」(前出の井上トシユキ氏)

 クラウドファンディングは、出版、音楽、映画、演劇といった“芸術活動”を支援するという伝統がある。

 芸術性は高いが、商業的な成功が難しいプロジェクトを支援するのが本来の目的ではある。しかしながら、「このプロジェクトは芸術性が高いが、こちらのプロジェクトは芸術性が低い」と判断することは難しい。

 更に「商業的には難しい」と思われていたプロジェクトが、公開してみると大成功したという事例も少なくない。事前の予測が難しいことから、「芸術支援なら何でもあり」な状況となり、玉石混淆となってしまう。

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