「クレイジージャーニー」に続くか 復活が望まれる“やらせ”で消えたバラエティ番組は?

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 日刊スポーツ(電子版)は6月23日、「松本人志『あ。やらせていただきます』演出問題をネタにクレイジージャーニーの復活認める」の記事を配信した。

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「クレイジージャーニー」(TBS系列・2015~19年)が視聴者の人気を獲得したのは、世界各地の秘境や危険地帯など、滅多にカメラが入らない場所から迫真のリポートを送ったからだ。

 MCは松本人志(58)、設楽統(49)、小池栄子(41)の3人。番組はテレビ業界での評価も高かった。

 バラエティ番組ではあるが、「良質のドキュメンタリー」と受け止められていた。2016年にはギャラクシー賞の月間賞、18年には放送文化基金賞番組部門・テレビエンターテインメント番組の最優秀賞に輝いた。

 だが19年9月、不祥事が発覚する。同年8月に放送された“爬虫類ハンター”の回で、捕獲した生物6種のうち4種が事前に用意されていたことが判明したのだ。担当記者が言う。

「8月に番組が放送されると、TBSに『自然に見つけた生物とは違うのではないか』という指摘が寄せられたそうです。内部調査を行うと、8月の放送分だけでなく、他に7回の放送で11種の生物が事前に用意されていたことが発覚しました」

 9月11日、TBSは「お詫び」を発表し、“やらせ”の事実を明らかにした。「クレイジージャーニー」は放送休止となり、そのまま10月に番組終了が発表された。

粘ったTBS

 更に11月、放送倫理・番組向上機構(BPO)が審議入りを決定。番組スタッフなどに聞き取り調査などを行い、20年8月に「放送倫理違反があった」と認定した。

「BPOが発表した『委員会決定』は、今読んでも非常に興味深いものがあります。ベテランの番組スタッフは『捕獲できなくても、この番組は面白く作れる』とBPOの調査に口を揃えたそうです。しかし、担当ディレクターが、たった1人で取材も撮影も行うという制作システムから、現地で孤立化。『捕獲できなければ日本に帰れない』というプレッシャーに押しつぶされ、“やらせ”に手を染めた可能性を指摘したのです」(同・記者)

 いわば“番組の問題”より“職場環境の問題”という、より深刻な問題が提起されたと言える。

「ところが、BPOが“やらせ”を認定しても、TBSは諦めませんでした。21年5月に2時間スペシャルの特別番組として復活させたのです。更に、ビデオ・オンデマンド・サービスのParaviでも、過去の放送分から一部の配信を再開しました」(同・記者)

 そして6月23日、日刊スポーツなどが「クレイジージャーニーが10月から、毎週月曜午後9時放送のレギュラー番組として復活する」と報じたのだ。

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