「大城」2軍降格で巨人の捕手問題は危機的状況 残る「小林」のリードも不安が

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首脳陣の責任

「大城くんが2軍、小林くんが正捕手、これで一件落着とはなりません。大城くんは2017年にドラフト3位で入団し、今年で5年目です。少なくともこれまでの4年間、巨人のコーチ陣は、“柳田くんへの初球にストレート”を投げさせる捕手しか育てられなかったということになります。大城くんが捕手として花開いていないことは、巨人における捕手育成に問題があったことと同義です。これは首脳陣の責任が大きいのはないでしょうか」(同・広澤氏)

 交流戦が終わり、オールスターを挟むと、いよいよ後半戦が始まる。優勝争いを巡る正念場を乗り切れるだけの“正捕手”が巨人にはいるのか?──これが広澤氏の疑問だ。

「そもそも小林くんのリードも、高く評価されているわけではありません。2日のソフトバンク戦の勝利は、ベテランの菅野くんが引っ張った側面も強いでしょう。小林くんも大城くんも“帯に短し襷に長し”です。今、セ・リーグの順位は、ヤクルトが1位で巨人が2位です。後半戦にかけて追撃態勢に入り、厳しい戦いが続く状況で、投手陣を支えるだけの捕手が巨人にいるのか、不安は払拭されていません」

岡本和真も不安材料

 ちなみにTwitter上では、4番の岡本和真(25)に対する不満の声も強い。

「5月の打率が1割8分、ホームランが5本という異常事態でした。特に5月25日の対オリックス戦で打ったホームラン以降、凡退するケースが圧倒的に多く、ファンから批判されました」(前出の記者)

 広澤氏も「オリックス戦のホームランも見ましたが、好調時のフォームと全く違っていました」と言う。

「好調時のフォームと今のフォームを動画で比較してみれば、野球に興味のある人なら誰でも分かるでしょう。問題は、それを修正できるかどうかです。好調だった時のフォームに戻すのは、非常に大変なことも珍しくありません。簡単に復調できるか、重症化として長びくか、これも巨人の今後にとっては大きな問題です」

 3日のロッテ戦では佐々木朗希投手(20)から16号2ランを放ち、西野勇士投手(31)からは二塁打を打った。

 だが、最新の10試合を見てみると、ホームランこそ3本と気を吐いているが、打率は1割6分2厘と厳しい数字になっている。

ウォーカーと丸は絶好調

 ちなみにチームトップの4本塁打を放ったのは、アダム・ウォーカー(30)と丸佳浩。前者が打率3割5分、後者が3割5分1厘と、まさに絶好調だ。

 果たして岡本は復調を果たし、小林は“捕手開眼”を成し遂げるか、巨人ファンでもアンチ巨人でも、今季における注目ポイントであることは言うまでもない。

註2:【巨人】原辰徳監督が大城卓三に信頼感「一歩、二歩リード。間違いなく」(スポーツ報知電子版・3月5日)

註2:【巨人】大城卓三が抹消、不調による2軍再調整は初 代わって山瀬慎之助が1軍昇格(日刊スポーツ・6月2日)

註3:2軍再調整の巨人・大城卓三に原監督「非常に存在の価値、存在感のある人ですから」(サンケイスポーツ・6月2日)

デイリー新潮編集部

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