日テレがディズニーと組んで「金田一少年の事件簿」を世界配信 手放しでは喜べない事情も

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地上波離れに拍車も

 前出の日テレ関係者が言う。

「日テレは地上波放送の年間視聴率三冠王を11年連続で獲得してきました。その一方で、HuluやTVerの配信にも力を入れてきました。これらは地上波放送からのテレビ離れを助長してしまったかもしれません。視聴者のテレビ離れは、スポンサー離れによる減収減益となって跳ね返りました。そうした中、唯一、コンテンツビジネス展開で増収増益を見込めるのが、ドラマの海外配信でした。かつての海外への番組販売のように、国ごとに個別に売るのではなく、配信サービスと協業することで効率的に世界に配信できます。そのため、収益が見込める配信サービスへ積極的にドラマコンテンツを提供していこうとしているのです」

 日テレの杉山美邦社長は、昨年11月の定例会見で「海外市場はわれわれにとっても開拓するべき大きなマーケット」と語っていた。

 なんだか地上波の視聴者は置いてきぼりにされそうだ。

「日テレの番組がディズニープラスで配信されるのは『金田一少年の事件簿』が初めてとなりますが、昨年10月からNetflixでドラマやバラエティなど30作品の配信を始めています。配信サービスが伸びれば、必然的にテレビのリアル視聴率は下がります。そのため、今回のディズニープラスでの配信に賛成しないテレビマンも少なくありません。目先の利益を優先した結果、ますます地上波離れに拍車がかかりかねません」

デイリー新潮編集部

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