二夜連続の生放送がウリだったのに……日テレ「午前0時の森」はなぜいきなり躓いたのか

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 4月にスタートした新番組の中で、業界の話題を集めているのが「午前0時の森」(日本テレビ)だ。3月21日に放送したパイロット版(生放送)で、女性の身体的特徴に関する差別的な発言などがあったため、日テレは謝罪することに。11日にスタートしたレギュラー第1回は、番組のウリだった生放送でもなく、コンセプトも全く異なる番組になってしまった。

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 そもそも、月曜と火曜の深夜(23時59分~24時54分)、2日続けての生放送という編成も、業界では話題になっていたという。日テレ関係者が明かす。

「番組企画書には『深夜0時に、その日のMCが汐留のスタジオにやって来て、ただただ挑戦的な企画を繰り広げる日テレ発の“超実験的”生バラエティです』と書かれていました。そして『超実験的企画を受け止めるのが……4人の“スーパーアシスタント”。若者たちをワクワクさせる新たな生ライブショーをお楽しみ下さい!』、『誰が現れ、何が起きるのか? 分からない』ともありました。一見、面白そうに見えるかもしれませんが、実際はほとんど何も決まらないまま、放送を始めてしまったのです」

 前述の通り、パイロット版は大失敗に終わった。そしてレギュラー放送の1発目、月曜担当のスーパーアシスタントの村上信五(関ジャニ∞)と劇団ひとりが登場した。

村上:さあ、「午前0時の森」始まりました。この番組は最近起こった森羅万象について、ポジティブかつハッピーにおしゃべりする60分。

ひとり:うーむ。

村上:前回まで生放送とお伝えしましたが、今回から収録でお送りいたします。

ひとり:何かあったんですかねー。

――テロップには《生放送じゃなくなりました》とある。当日夕方に収録したという。

冒頭からボヤキ

村上:あのー、ひとりさん。(カメラ側を指さしながら)見ていただいたらわかるように、滅茶苦茶スーツの人が多いでしょ。

ひとり:なんかねー、全部チェックする精鋭が入っているそうです。そんな環境でしゃべれないよ、俺!

――“ポジティブかつハッピーにおしゃべりする番組”なんて番組ではなくなっていたのだ。

ひとり:こんなにさ、パイロット版と本編で変わるって珍しいよね。

村上:なかなかないです。セットこそ、そのままですけどね、唯一。

――初回放送の冒頭から、レギュラーのボヤキから始まるのも珍しい。さらに矛先は番組スタッフに向けられた。

ひとり:「生放送で尖ったことやりたい!」とか言ってたでしょ。そういう器じゃないんだよ、結局。今までやって来てないんだから! それをいきなりね、できないんだよ、そういうことは!

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