日本はW杯「ドイツ戦」をどう戦うべきか 注目は森保監督が欧州視察で会った2選手

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短い準備期間

 問題となるのは、過去のW杯が国内リーグの終了もしくは中断後、4週間ほどの準備期間があったのに対し、カタールW杯はJ1リーグ終了後(11月5日)2週間ほどの準備で本大会を迎えなければならないことだ。

 そしてドイツなどは新シーズンの開幕を8月5日に早める予定だが、それでも22年のブンデスリーガ最終戦は11月11~13日のため、W杯への準備は1週間しかない。

 このためケガ人などの不測の事態に備える時間も限られてくる。それは対戦相手の日本にとって一見アドバンテージのように見えるが、日本代表の主力はほとんどが海外組のため、条件は同じということになる。

 国内組はベテラン選手が多いだけに、蓄積された疲労が懸念される。海外組はシーズンの最中での大会だけにコンディションは良好かもしれない。いずれにせよ11~12月のW杯はどの国も初めて経験するだけに、コンディショニングは重要なテーマになる可能性が高い。

狙うは「勝ち点1」か?

 それらを踏まえた上で、初戦のドイツ戦である。現在、森保一監督はドイツ・デュッセルドルフをベースにクルマで移動しながらベルギーやオランダのリーグ戦を視察したり、日本人選手と会ったりしている。

 11日に現地からズームでの記者会見に応じ、初戦の相手について現地の反応を聞かれると、

「日本は侮れない。危機感を持って戦わないといけない。前回は韓国に負けている(0-2でグループリーグ敗退)ので、同じアジアの日本についても、油断も隙もないというコメントしか出てこない」

 と話していた。

 その上で、

「勝利を目指しながら、勝点1を取りたい。(ドイツを)見上げる必要はない。多くの選手が(ドイツで)戦っている。国内組も世界基準で戦えると思っている。我々がやれるんだと思って戦いたい」

 と抱負を述べた。

 この発言からは「最初から引き分け狙いの腰の引けた戦いではなく、あわよくば勝利を目指しつつも、結果として勝点1を取れたら悪いスタートではない」という森保監督の意図が透けて見える。

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