村田諒太vs.ゴロフキン、“世紀の一戦”なのに大赤字必至な理由 異例のファイトマネー、経費も激増

スポーツ

  • ブックマーク

Advertisement

 日本史上最大のボクシングイベントといえば、1988年と90年に東京ドームで行われた“マイク・タイソン戦”。だが、今回はそれを上回る興行規模という。

 4月9日、さいたまスーパーアリーナでWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36)とIBF同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40)=カザフスタン=の王座統一戦が行われる。

 地上波放送は無い。テレビ局の手に負えないほど彼らの、特にゴロフキンのファイトマネーが高額なのだ。

 中継は有料配信で、海外でDAZN、国内でアマゾンプライムビデオが手掛ける。異例の呉越同舟である。

「大赤字は必至」

 ファイトマネーだが、スポーツライターによると、

「村田はアマゾンから得る放映権料約6億円にグッズ収入など数千万円。ゴロフキンは元々DAZNと6試合120億円の包括契約をしていて、割り算した約25億円がファイトマネーです。更に、本来は入場料やスポンサー料といった興行収入は興行主である帝拳ジムに全額入るのですが、その何割かをゴロフキンに支払う契約に。これも異例です」

 大盤振る舞いに加え、コロナ禍のせいで、収入が激減、経費が激増している。

「最大4万人収容のところ、1万6千人しか入れない。ゴロフキン陣営は半チャーター機で来日し、ホテルを貸し切り。通常は試合直前に来日するレフェリーも、このご時世ゆえ早めに入国してもらったそうです。どれも帝拳の持ち出しで、大赤字は必至。でも帝拳の本田会長は夢実現のため採算度外視の構えです」

週刊新潮 2022年4月14日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。