山崎、赤星、大勢三投手のどこを巨人首脳陣は評価しているのか【柴田勲のセブンアイズ】
新人で開幕から2戦連続セーブは史上初
2022年のペナントレースが開幕した。
開幕前の順位予想で1位に推した巨人は立浪和義新監督率いる中日との3連戦(東京ドーム)で2勝1敗と勝ち越した。ヤクルト、広島が3連勝したが、巨人、まずまずのスタートを切ったのではないか。
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大きな収穫は若手3投手の活躍だ。26日に先発した2年目・山崎伊織は6回を被安打4で3失点(自責点2)と粘った。先発として最低限の仕事をした。マウンド上でも落ち着いていたしバントもキッチリ決めた。また、27日に先発したドラフト3位の赤星優志も勝ち星こそ付かなかったが6回を被安打5で1失点だった。緩いカーブが効果的で内角攻めもできていた。阿部寿樹に浴びた一発はど真ん中のカーブだった。
そして守護神に名乗りを上げたドラフト1位・(翁田)大勢、25、26日と2試合連続で9回にマウンドに上がり無失点に抑えた。新人で開幕から2戦連続セーブをマークしたのは史上初だという。
150キロ台後半の真っすぐ、スライダー、フォークも切れ味がよかった。ストライクが入る。安心して見ていることができた。プロ初登板となった25日はさすがに緊張して力んでいたが26日はリラックスしていた。
三人に共通する無心
この三人に共通しているのは“無心”だ。とにかくストライクを先行させて得意の球で打ち取る。基本を心がけている。
最初はそうでもそのうちいろんな情報が耳に入ってくるようになる。考えすぎてボールから入る。自分で自分の首を絞める。こんなパターンが多いような気がする。
原辰徳監督、桑田真澄投手チーフコーチがこの三人を評価するのは四死球で自滅するタイプではないと見られる点だ。実際、山崎伊は2個、赤星は0、大勢は25日にダヤン・ビシエドへの死球1個だけだ。
27日の試合、巨人は7回まで4点をリードしていたものの、リリーフ陣が踏ん張れなかった。8回に2点を奪われ、9回には2点差でマウンドに上がったルビー・デラロサが先頭の阿部に四球を与えた。これが同点のきっかけとなった。廣岡大志の失策が出ると代打・福留孝介にも四球で満塁だ。流れがどんどん中日に傾く。結果として後味が悪い逆転負けとなった。
四球で自滅するのは最悪のパターンだ。巨人のリリーフ陣は3連戦10回で12四死球を与えている。
原監督は大勢が3連投になることを考えて温存したようだ。だが、私なら29、30日の試合には使わない。これを条件に「いい経験になる。頼んだぞ」と送り出していた。
ここは3連勝のチャンスだ。29、30日は使えない可能性だってある。若いし学生時代も連投を経験しているだろう。観戦しながら思った次第だ。
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