戦力外から一転「NPB復帰」も…藤井皓哉、中村勝に続く“出戻り候補”を探る!

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異色の存在として話題

 ついに開幕した今年のプロ野球。キャンプ、オープン戦では例年のように新入団選手が高い注目を集めたが、異色の存在として話題となっているのが藤井皓哉(ソフトバンク)と中村勝(オリックス)である。【西尾典文/野球ライター】

 藤井は2020年オフに広島を自由契約となり、昨年は四国アイランドリーグの高知でプレー。ソフトバンクの三軍を相手にノーヒット・ノーランを達成するなどの活躍が目に留まり、昨年12月にソフトバンクと育成契約を結んでいる。

 一方、中村は2019年オフに日本ハムを退団した後、オーストラリアやメキシコを渡り歩き、育成契約ではあるものの、3年ぶりのNPB復帰となった。特に、藤井はキャンプから好投を続けて、3月22日に支配下選手登録を勝ち取り、「勝利の方程式」としての起用も期待されている。

「このまま藤井が一軍でも結果を残して、中村も支配下登録されるようなことになれば、他の球団も彼らのように一度戦力外となった選手でも、他のカテゴリーでNPB復帰を目指している選手を再度、調査することも十分に考えられます」(NPB球団の編成担当)

安定したコントロールと投球術は大きな武器

 昨年オフに自由契約となった選手では、いまだに去就の決まらない牧田和久(前楽天)、今年BCリーグから分離して発足する日本海オセアンリーグの福井に入団が決まった秋吉亮(前日本ハム)が目立つが、もう1人、NPB復帰候補として挙げたいのが、オリックスを退団した吉田一将(BCリーグ新潟)だ。

「昨年は二軍でも結果を残すことができませんでしたが、それまでの7年間は常に一軍の戦力となり、通算226試合に登板しています。中継ぎでの登板が多かったものの、先発や抑えの経験があり、安定したコントロールと投球術は大きな武器です」(前出の編成担当)

 NPB復帰を目指すためにBCリーグの新潟への入団が決まったが、そこで圧倒的なパフォーマンスを見せることができれば、経験は申し分ないだけに投手陣の苦しい球団が獲得を検討することも十分に考えられるだろう。

 既に昨年も独立リーグでプレーしている選手としては、辻空(元広島、BCリーグ埼玉武蔵)と中村和希(元楽天、BCリーグ埼玉武蔵)の名前を挙げたい。

 辻は広島で育成選手として6年プレーしたものの、支配下登録は叶わず、2018年オフに退団。BCリーグでも最初の2年間は故障もあって目立った成績を残すことはできなかった。だが、昨年はチームのセットアッパーに定着し、40試合に登板して防御率0.92という見事な成績を残している。魅力は何と言ってもそのスピードで、投げるたびにほぼ毎試合150キロ以上をマークしている。

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