福島第一原発事故から11年 被災地がコロナ禍の下で模索する「伝承」

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 2022年3月2日、JR常磐線の夜(よ)ノ森駅を降りて、駅前通りの変貌に驚いた。ちょうど2年前に現地を取材した折、酒屋やスナック、農協支店、ゲームセンターなどの廃屋群の前に銀色の牢のように連なっていた、「立ち入り禁止」のバリケードがすっかり消え去っている。

 福島県富岡町夜の森地区。2011年3月11日の東日本大震災の翌日、東京電力福島第一原発事故のため町民約1万6000人が避難して以後、町域で最後まで残った帰還困難区域だった。今年1月26日、国から復興拠点(特定復興再生拠点区域)とされた同地区の約390ヘクタールが立ち入り制限を解除され、除染の上、来春から居住できるようになるという。...

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