悪徳トイレ業者がネットで検索上位にくる理由 リスティング広告は「事実上、無審査」

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 トイレ修理に関するトラブルが増えている。ネット検索で見つけて慌てて依頼したら悪徳業者だったというケースが後を絶たず、東京都下水道局も注意喚起を始めた。担当者が言う。

「東京都消費生活総合センターから“検索結果上位の業者に修理を依頼した結果、高額な料金請求をされた方が増加中だ”との連絡がありました。そこで下水道局として、被害防止に向けた手立てを考えたのです」

 都消費生活総合センターによると、トラブル件数は右肩上がり。2020年度は19年度の3倍近い954件。21年度はさらにそれを上回るペースだという。被害者はネットになじんだ20~30代が多いため、

「今回、若い世代の中でも特に一人暮らしの大学生へのアプローチを試みました。大学キャンパス内にある無料コピーサービス『タダコピ』を利用することにしたのです」(同)

 コピー紙の裏面に広告があり、利用者はコピー料がタダというものだが、下水道局は〈その検索、ちょっとまって!〉と印刷した紙、2万6千枚を都内36校に配布。公式ツイッターでも警鐘を鳴らし、「事前に見積もりを取ること」「賃貸住宅なら管理会社に故障の連絡を入れること」などを勧めている。

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