選抜出場でドラフト戦線に急浮上も…プロ注目選手、スカウト陣の“気になる評価”

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「越井はコントロールがいい」

 3月18日に開幕する選抜高校野球の出場校32校が発表された。「春はセンバツから」という言葉があるが、ドラフト戦線という意味でも最初の大きな大会である。そこで今から注目すべき選手について、今年のドラフト対象となる新3年生を中心に紹介する。まず投手は昨年の小園健太(市和歌山→DeNA1位)や達孝太(天理→日本ハム1位)のような有力な上位候補は不在という印象だが、今大会の活躍次第で急浮上する可能性を秘めた選手は少なくない。【西尾典文/野球ライター】

 右投手では越井颯一郎(木更津総合)、榎谷礼央(山梨学院)、米田天翼(市和歌山)、森山陽一郎(広陵)、松林幸紀(広陵)などが有力候補となる。秋季大会で抜群の安定感を見せたのが越井だ。関東大会3試合、20回を投げて自責点1、被安打9、与四球0(与死球は2)という成績を残している。ストレートはコンスタントに140キロを超え、決め球のスライダーにバリエーションがあるのも持ち味だ。

「越井はコントロールがいいですし、変化球でも腕が振れるので高校生では打つのが難しいと思います。ストレートもまだ速くなるでしょう。木更津総合は基本的に大学へ進学する選手が多いですが、追い続けないといけない投手ですね」(関東地区担当スカウト)

 榎谷も関東大会では4試合に登板して防御率1.67、1イニングあたりに出した走者(死球を除く)を示すWHIPは0.85と越井に負けない安定感を誇る。特に、右打者のアウトローへのボールは角度が素晴らしく、簡単にとらえることを許さない。秋の時点でのスピードは140キロ台前半だったが、フォームに目立った欠点がないため、この春は一気にスピードアップしている可能性もありそうだ。

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