明日の「M-1」決勝を占う 業界通は「ズバリ非吉本が有利」と指摘

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実力主義vs.忖度

「第1回から7回までの内訳は、吉本4組に対して非吉本が3組とほぼ互角でした。しかし、08年の第8回以降10年以上も、非吉本のコンビが栄冠から遠ざかっているのですから、視聴者から疑問の声があがってもおかしくないでしょう」(同・スタッフ)

 審査員の顔ぶれは4年連続で同じだ。視聴者の期待に応え、どこまで非吉本コンビに“忖度”するのか、あるいは何らかの思惑が働くのか、テレビ業界は注視しているという。

「非吉本系の決勝進出コンビを見ると、モグライダーがマセキ芸能社の所属です。同社は関東お笑い界の総元締めと言われ、ウッチャンナンチャンや審査員を務めるナイツの塙宣之が所属しています。ランジャタイのグレープカンパニーには、07年のM-1王者で同じく審査員を務める富澤たけしのサンドウィッチマンが所属。真空ジェシカは人力舎で、先輩のアンタッチャブルが04年に優勝しました。錦鯉のソニー・ミュージックアーティスツからはM-1王者が出ていませんが、12年のキングオブコントで優勝したバイきんぐが存在感を示しています」(同・スタッフ)

 もちろん、非吉本系を自動的に勝たせる、という意味ではない。実力主義であることは言うまでもない。しかしながら、審査員はプロデューサー的な観点も併せ持っているという。

実力だけでは勝てない

「審査員は実力だけでなく、話題性や華も意識して点数を付けています。19年に優勝したミルクボーイに歴代最高得点を与えたり、昨年は優勝コンビのマジカルラブリーのネタに『あれは漫才なのか!?』と議論が起きたり、というのが良い例です。単純に芸達者なコンビを選ぶだけでなく、大会が終わってからも世論が盛り上がることが多い。テレビ的な反響を呼ぶということも考慮して選考しています」(同・スタッフ)

 実力が図抜けているコンビが出現すれば、優勝で問題ないだろう。だが、迷った場合はどうなるか。話題性を考慮して、そろそろ非吉本のコンビを選ぶ──こういう事態が発生するか否かも興味を集めているというわけだ。

「審査員は『優勝後の活躍が想像できるか?』という観点でも見ています。マジカルラブリー、霜降り明星、アンタッチャブル、サンドウィッチマン、ますだおかだ、中川家、いずれもMC番組を持ったり、それに等しいポジションを得ていたりするなど、文字通りテレビ界の人気者です。未来のスターを発掘しようという意識は、常に審査員にあると思います」(同・スタッフ)

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