石川遼の出場停止は厳しすぎる? コロナ関連で処分を受けた他のアスリートと比較

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不問となったアスリートたち

 一方で隔離破りを犯しても処分を受けていないアスリートもいる。今年3月の日本代表招集後の単独行動によりコロナ感染したセレッソ大阪・瀬古歩夢や、東京五輪で揃って金メダル獲得後、“バブル”を破って両親と会っていた柔道の阿部一二三・詩兄妹など、本誌(「週刊新潮」)が報じただけでも枚挙にいとまがない。活躍した彼らの違反は不問、米ツアー予選会挑戦のために渡米するも惨敗した石川はアウト……なんて道理があるわけない。

「遼は、未経験者やジュニアを対象にした講習会を開いたり、下部ツアーを主催したり、土曜のプロアマ開催や地方巡業を提唱したり、選手会や機構の副会長として多大な貢献をしてきた。ピンフラッグに優勝選手がサインしてファンにプレゼントすることを発案したのも彼です。選手としても、試合後に積極的にサインに応じ、東日本大震災の義援金に寄付もしている。そんな彼がいっときでもツアー最前線から姿を消すことは、ゴルフ界にとって大きな損失というほかありません」

 そもそも石川が違反したのは、感染拡大期間中に違反した他の連中とは異なり、全国の新規感染者が激減し、隔離期間短縮論議も始まった時分のことだ。

 もはや、過剰な吊るし上げより、冷静さを取り戻すべき頃合いであろう。

週刊新潮 2021年11月25日号掲載

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