「給与ファクタリング」の次なる手口「後払い現金化商法」とは 金融庁が「新手の闇金」と見解
コロナ禍に蔓延
「給与ファクタリング」は、労働者の「賃金債権」を買い取り、給料日に回収するという手口。違法な高利貸しと何ら変わりなく、昨年、大阪府警が初めて摘発した。その後も各地で摘発が相次いだことで給与ファクタリングは下火となり、代わって台頭してきたのが「後払い現金化商法」である。
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「大阪いちょうの会」の前田勝範ヤミ金融対策委員長によると、
「顧客に後払いで商品を購入する契約を結ばせ、手始めに“キャッシュバック”などの名目で現金を振り込む。次に、顧客が給料日を迎えたところで、商品代金として取り立てる手口です。扱われる商品はほぼ無価値。ネット上に溢れるSNSの使用法やFXで儲ける方法、料理のレシピなどがラインで送られてくるだけです」
コロナ禍の影響で、差し迫って現金を工面しようとする人々が駆け込んでいる状況だという。
“先払い”も
カフェ勤務の20代男性は、昨年の緊急事態宣言後、手取り20万円の給料が半分以下になった。
今年4月中旬、Sという業者に登録したところ、「初回だから商品3万円にキャッシュバック1万8000円」との条件が通知された。わずか2時間で1万8000円が入金され急場はしのげたが、半月後の給料日に3万円を振り込むと、金欠状態に逆戻り。6月に入り、MやHといった業者を立て続けに利用した。
「ただ、借金の仕方が違っていました。最初に、手元に持っているゲーム機やワイヤレスイヤホンの実物ではなく、写真だけをラインで送るように指示されたのです」
すると、それらの購入代金として業者から1万3000円や2万円が振り込まれ、給料日になると、売買契約不履行の“キャンセル料”として、1万3000円の商品には1万7000円、2万円の商品には4万円を支払った。
男性が6月から10月までの4カ月間に受け取った商品代金は計17万1000円、キャンセル料が計31万4000円だった。法定金利の上限は借入金10万円未満で年20%。結局、その46倍に相当する平均930%以上の高金利で借金したのと同じである。
金融庁が「新手の闇金」との見解を示したことで、後払い現金化商法にも捜査の手が及んでいる。そのため男性の例のような、顧客から“先に”商品を買い取りキャンセル料という建前で返済させる、“先払い現金化商法”とも言い得る手口が広まり始めているのだ。


