千葉真一さんを偲ぶ 若山騎一郎が今も悔やむ“中華料理屋の夜”

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最後までスターだった

 2人は昨年末ごろから、千葉のある“異変”を感じ取っていたという。物持ちが良く、「映画『柳生一族の陰謀』(78年)で演じた柳生十兵衛の衣装の袴を自宅に飾っていたほど」(西田)の千葉が、とつぜん断捨離を始めたというのだ。

「君津の自宅に行くたびに『要らないからこれ持っていけ』って言いながら、スーツや靴をくれるんです。最初はラッキーって思っていたんですが、思えば千葉さんなりに死期を感じ取っていたのかもしれません」(若山)

 断捨離は、8月8日に入院する直前まで続いていた。

「いまだからお話しますが、千葉さんから亡くなる1週間前に『今夜が山場かもしれません』と僕らにメールがありました。自分で『山場かも』って連絡してくるくらいだから、余裕がありますよね。千葉さん自信にも回復する予感があったのでしょう。我々も何とかなるんじゃないかと思っていましたが、甘かったですね。亡くなった後しばらくは、騎一郎君と電話で話すたびに涙が止まりませんでした」(西田)

 若山は千葉のコロナと闘いを見てこう感じたという。

「スターってのはどんな最期になろうと最後までスターなんだと感じました。亡くなったタイミングで海外にいる息子から電話がかかってきたり、自分から『今夜が山場』と連絡して来たり……」

デイリー新潮取材班

2021年9月27日掲載

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