警察官が警察官を騙し「5800万円」詐取 天下り先「交通安全協会」の“立て替え制度”を謳い文句に

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八つ上の先輩

 愛知県警の警察官が、先輩警察官の仕掛けた策略に嵌まり、総額5800万円を騙し取られた。特殊詐欺のメンバーが警察官を装った事例はあるが、警察官その人が加害者というケースはなかなかお目にかかれない。

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 3年前に愛知県警を定年退職した被害者が語る。

「私を陥れた八つ年上のYとは1994年4月、天白(てんぱく)署へ異動したときに知り合いました」

 所属はともに交通課。被害者が天白署を離れてからもY氏との付き合いは続いた。だがそもそも、なぜ一介の警察官が詐欺の標的にされたのか。

「2009年4月、パトカーの運転に必要な検定試験を見学していると、クルマが突っ込んできて、建物との間に下半身が挟まれました。大腿骨などに複雑骨折を負い、未だに、歩行には松葉杖が欠かせません」

 この大事故で受け取った保険金が狙われたのだ。

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