「河野政権」誕生なら官房長官と幹事長は誰になる?新しくも混沌とした未来を完全予測

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発信革命 TwitterなどSNSを駆使 しかし…

 Twitterのフォロワー数が240万人をこえる河野氏。一般のユーザーからの投稿にも反応するなど、「ノリの良さ」が若者に受けている。菅首相の説明能力が問題視されただけに、その発信力は新時代の首相を予感させる。河野氏周辺は「政府の記者会見や発信の仕方をゼロベースで考え直したい。国民に『河野は自分たちの味方だ』と思ってもらいたい」と意気込む。

 だが情報発信を続ける上で最大の懸念は、マスコミとの軋轢だ。官僚への威圧的な対応は巷間報道されているが、河野氏の記者に対する姿勢もあまり変わりがない。河野氏周辺は「理不尽だと思うとすぐにスイッチが入るのは、昔からだ」と話す。

 外務相時代も答えたくない質問に一切答えず、「次の質問どうぞ」と繰り返したり、意に沿わない報道を「誤報だ」と決めつけたり、軋轢が絶えなかった。

 首相になれば、大臣とは比べ物にならないほど激しいバッシングに晒される。理不尽と思えるものもあるだろう。そこでぶっきらぼうな対応を繰り返したり、Twitterで嫌な相手にブロックを掛けるように取材拒否の姿勢を取るようになると、記者やカメラマンの背後にいる国民との対話の機会を失ってしまう。その果てにSNSに閉じこもると、多くの国民を取り残してしまう。

 国のリーダーとなった河野氏が忍耐強くマスコミと向き合い、丁寧な説明や発信を続けられるかは、政権の持続性を占う試金石になるだろう。立憲民主党の枝野代表は周辺にこう話している。「河野はマスコミや官僚とあっという間に敵対するだろうね。すぐ化けの皮が剥がれるんじゃないかな」

衆院選で審判を

 河野氏が総裁になることをめぐっては、政策の振り子を振り、世代交代を進めれば少なからず意味があるという期待感がある。一方で自民党分裂の可能性もはらんだ政治の混乱の幕開けになるとの危機感もある。それは世代や立場、選挙が直近の衆院議員か来年の参院議員かでも大きな温度差がある。

 自民党が誰を新総裁に選び、この国にどんな未来をもたらすのか。我々国民はその判断に、来るべき総選挙で審判を下さなくてはならない。そのためにもこの総裁選をしっかり注視し、見極めていく必要があると思う。

青山和弘(あおやま・かずひろ)政治ジャーナリスト
1968年、千葉県生まれ。東京大学文学部卒。92年、日本テレビ放送網に入社し、94年から政治部。野党キャップ、自民党キャップを歴任した後、ワシントン支局長や国会官邸キャップ・解説委員を務める。与野党を問わず幅広い人脈を持つ。本年9月からフリーの政治ジャーナリスト。

2021年9月19日掲載

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