散りぬべき時を知らない「アッキー」 220億円荒稼ぎしたマルチ商法企業の「プラチナ会員」との関係は

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クローバーコイン

 2019年の終わり、国会は「桜を見る会」一色であった。招待者名簿は廃棄され、反社会的勢力が紛れ込んでいたことも判明。会の招待状がマルチ商法の「ジャパンライフ」によって顧客勧誘のために活用されたばかりか、「アッキー」こと安倍昭恵氏は、ジャパンライフゆかりのマルチ商法企業のトップや成績優秀者を招いていたのである。

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 昭恵氏が「首相枠」で招待していたのは、「48HD(ヨツバホールディングス)」(札幌市)なる企業だ。

 ジャパンライフのノウハウを取り入れた48HDは、独自の仮想通貨「クローバーコイン」を販売し、16~17年のわずか2年間に3万5000人から220億円以上を荒稼ぎ。「公開前に購入すれば10倍の値上がりは確実」という誘い文句だった。

 案の定というべきか、48HDは消費者庁から特定商取引法違反で3カ月の業務停止命令を受けた挙げ句、クローバーコインの公開はおろか、販売停止に陥る有り様。48HDは返金に応じる方針を示したものの、実行が伴わずに、各地で訴訟が起こされた。

取り巻きの一人

 48HDでは、会員に対して会員獲得の多い順に「プラチナ」「ゴールド」といった称号を与えていたが、実は、最上位のプラチナ会員が昭恵氏と親しい関係にあった。この会員女性は、最高業績を上げた26人のうちの一人として表彰もされている。

 永田町関係者によると、「女性は国会議事堂内にある写真店の長女なのですが、いわば昭恵さんの取り巻きの一人」とのこと。

 48HDからはこのプラチナ会員だけでなく、淡路明人元会長も招待されていた。安倍夫妻との写真がクローバーコインの購入者の信用を得るために使われ、その結果、問題企業の荒稼ぎにつながったのだ。桜を見る会は、昭恵氏の脇の甘さを存分に眺めることができた会でもある。

週刊新潮」2020年1月2・9日号「MONEY」欄の有料版では、昭恵氏と48HDの関係とプラチナ会員の主張を詳報する。

週刊新潮 2020年1月2・9日号掲載

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