大坂なおみ、観客席に打ち込みで非難囂々 “燃え尽き症候群”でなければ良いが

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観客席打ち込みサービス

 18年、大坂が全米オープンで初優勝した時のことだ。史上最強の女子テニスプレーヤーともいわれるウィリアムズは決勝で大坂と対戦。ところが、客席からサインを送るコーチング行為で警告を受け、ラケット破壊でポイント失陥、主審への暴言でゲームペナルティまで受け、大坂に敗れた。

 一方、この大会で大坂は、試合前の緊張をほぐすため、コーチの勧めで観客席にボールを打ち込むサービスで会場を沸かせたりもしていた。まさか、今回も落ち着くために観客席に打ち込んだわけではあるまい。

「今回、大坂は18年の全米オープンの時のウィリアムズと同じ立場でした。結局、同じタイプなんでしょう。途中までいい試合をしていながら、イライラしたり、カッとなってやっちゃったわけです。よくあることとはいえ、全米2回、全豪2回と、グランドスラム4回も取っている女王にしては情けない態度だったと思います。『もう試合はやりたくない』なんて言っているけれども、勝てそうな試合だったのに負けたら『もうやりたくない』と言い出すのは、精神的に弱いというか、心の乱れを制御できなくなってしまうということでしょう。今回、敗れた相手、レイラ・フェルナンデスは、試合の時点ではまだ18歳で大坂よりも若いけれども、負けて元々という気持ちだったはずです。観客も挑戦者を応援したがりますからね。大坂にはアウェー感があったのかもしれません。そう考えると、彼女の場合、無観客のほうが合っているのかもしれません」

 プロテニスプレイヤーとして、無観客が合っているというのも……。

「それだけ精神的に弱いわけです。ちゃんとトレーニングもしていたのか、お腹も少し出ていましたし、動きも良くなかった。それだけにバーンアウト、燃え尽き症候群なのではないかと心配です。ハイティーンで優勝し、しばらくするとテニスが嫌になってしまう女性選手は結構いるんです。大坂も10代でデビューして、21歳で全米を制覇しています。いまや4大大会のチャンピオンには4回も輝いているし、お金だって十分にある。黒人差別問題の時には毅然とした状態が評価もされた。彼女がいつまでテニスを離れるのかはわかりませんが、これ以上テニスを続ける意味があるのかを考え、モチベーションをどうやって保つかが今後の課題になるでしょう」

 お手本となるような選手はいるのだろうか。

「例えば、史上最長の世界ランク1位記録を持つ女王シュテフィ・グラフは、試合中に観客から『結婚してくれ!』と言われて、『どのくらいお金持ってるの?』と返して会場を沸かせました。大坂もこれくらいの返しができるようになれば、大したものです」

デイリー新潮取材班

2021年9月8日掲載

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