老舗家具メーカー「光製作所」創業者が闇カジノで「12億円大敗」 執拗な取り立てで法廷闘争に

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一晩に12億円

 かつて、「ヒカリサンデスク」という学習机のテレビCMでお馴染みだった「光製作所」。創業者の安岡光雄前会長は老舗家具メーカーを一代で築き上げた立志伝中の人物だが、実は、経営者としての資質に疑問符が付くような法廷闘争の真っ只中にある。

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 光製作所は1955年の創業で、右肩上がりの成長を続けると、2018年には、日本経済の牽引役と期待される中堅上場企業「NEXT1000」として日経新聞に取り上げられた。翌19年、株式併合に伴い、ジャスダック上場廃止になったものの、未だ優良企業には違いない。

 その創業者である安岡前会長が、東京地裁において、Iという人物を相手取り、「接近等禁止請求事件」の提訴に踏み切ったのは昨年の4月13日。光製作所の近隣を徘徊したり安岡前会長につきまとうことを、Iに禁じるよう求めたものだ。

 事の発端は、16年2月、「レアルバンク」なる会社が胴元のバカラ賭博に安岡前会長が興じたこと。東京・上野の闇カジノで、一晩に12億円もの大敗を喫したのだ。業界用語で「ポンコツ」と呼ばれるイカサマに嵌(は)められたようなのだが――。

強硬手段

 カジノ事情通によると、安岡前会長はその筋では「カジノ狂い」で有名だったという。

「安岡さんが12億円を失ったのは、“上野サンズ2号店”と称する闇カジノでした。店内にはバカラ台が2台用意され、他に10人近い客がいました。しかし、イカサマを仕込んだカードを配るディーラーはむろんのこと、客からウェイトレスに至るまで安岡さん一人を騙すために雇われた“サクラ”だったのです」

 12億円の支払いをめぐって揉めた末に、会社の執行役員を名乗るIが取り立てに乗りだしてきたのだ。

「Iは安岡さんを長時間監視したり、また、安岡さんだけでなく、光製作所の社長を務める安岡さんの息子に対しても、面会の要求を繰り返す強硬手段に及んだ」

 結果、安岡前会長は矢も盾も堪(たま)らず、Iを近寄らせないための訴訟に打って出たのである。

週刊新潮」2021年8月5日号「MONEY」欄の有料版では、安岡前会長が大負けし訴訟に至るまでを詳報する。

週刊新潮 2021年8月5日号掲載

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