五輪後に金融機関が窮地に? 前回の東京五輪では「山一危機」が

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 今から56年前の、ちょうど前回1964年の東京五輪が終った翌年の5月、山一證券の店頭には、預かり資産の解約を求めて顧客が殺到していた。前日の新聞に経営危機が報じられたのだ。後に破綻に追い込まれる同社だが、この時のピンチも「山一危機」と呼ばれた。

「今の世相も当時とよく似ているのです」

 とはシグマ・キャピタルのチーフエコノミスト、田代秀敏氏だ。

「オリンピック景気は、基本的に建設需要が支えてくれるものです。前回の東京オリンピックでは競技場はもちろん、首都高や地下鉄の延伸など、国家予算を注ぎ込んでインフラ整備を行った。...

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