NHK「警視庁クラブ」で5人陽性「濃厚接触者なし」の“コピペ連投”に大ブーイング

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

夕方に再び……

 ある社の警視庁担当記者が振り返る。

「クラブ内で感染者が出たのは初めてではなかったので、この時は特に驚きはしませんでした。NHKさんも大変だなぁって」

 だがこの後、この記者が抱いた同情の念は、徐々に疑問へ、やがて怒りへと変貌していくのである。それから数時間後、NHKのキャップが再び、同じ表題の紙を持って各ブースを周り出した。今度の感染者は、捜査1課を担当するリーダーで「仕切り」と呼ばれる男性記者であった。文章にはやはり、

〈行動履歴を確認し保健所の聞き取りなどに対応しましたが、NHKのクラブ員を含めて濃厚接触者にあたる人物はいないとの判断が出ております〉

 とあった。さらにこう続く。

〈先に陽性が判明している生安担当の記者とは接触がなく、関連はないとみられています〉

 先の記者によれば、

「この時もまだ、2人目が出ちゃったんだくらいの感覚でした。もちろん、同じクラブ内で感染者が出たのに、関連がないって本当かな、とは思いましたが……」

クラスターじゃないのか?

 だが、翌日の6月1日になると、徐々に記者たちの顔が険しくなっていくのだ。またもや、キャップが“例の紙”を配り出したからである。今度は捜査2課担当の記者が感染したとのこと。さらに、そこにまたもや、あの〈行動履歴を確認し保健所の聞き取り……濃厚接触者にあたる人物はいないとの判断が出ております〉との一文が。その後、文書にはこう書かれていた。

〈また、先に陽性が判明している生安担当の記者や1課担当の記者とは接触がありませんでしたが、感染者が相次いでいることを踏まえ、記者クラブのNHKブース内や共用部分について専門業者による消毒を行います。また、NHKの他のクラブ員についても全員PCR検査を受ける予定です〉

 前出の記者はこう憤る。

「これで3人目です。普通はクラブ内でクラスターが起きたと疑いますよね。しかし、いまだに濃厚接触者はいない、みんなバラバラに感染してきたと言うわけです。しかもこの期に及んで、ようやく全員の検査を行い、消毒すると言う。対応が遅すぎるでしょう」

 二度あることは三度ある。2日後の3日、NHKのキャップがあの紙の束を持って、再びブースを回り出した時は、いよいよクラブ内が疑心暗鬼に陥ったことは想像に難くない。

「今度は捜査1課担当の若い記者と警備公安担当の2人の感染が判明したと書かれていました。全員検査したら、さらに2人の感染が判明したというのです。新たに感染が判明した1課担当に限定した言い回しでしたが、例のあの『濃厚接触者にあたる人物はいない』のコピペ文も張られていました」(同・記者)

次ページ:「メールで送ってくれ」

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。