この国の縮図を描く「ここぼく」 組織の不正を告発する女性、隠蔽を企てる上層部、静観する人々のリアルさ

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 見目爽やかに物腰柔らかく、何か言っているように見えて、中身のあることは何ひとつ言わない。鋭い指摘も皆無、問題も一切解決しないのに好印象だけ残す。「令和版肩透かし~ポエムで逃げる出世術~」、著者は小泉進次郎。嘘。まともな人なら呆れて白目を剥くところだが、支持層は厚い。そんな人物が大臣という亡国の危機はさておき(さておいていいのか)、ドラマに最適な人物であることは間違いない。うまく利用したのはNHK。松坂桃李主演「今ここにある危機とぼくの好感度について」である。...

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